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〈一分 10月15日号〉ジャニーズ事務所が創業者の性加害問題をめぐって開いた会見(2日)で、質問を受けない記者をまとめた「NGリスト」があったことが判明しました…
ジャニーズ事務所が創業者の性加害問題をめぐって開いた会見(2日)で、質問を受けない記者をまとめた「NGリスト」があったことが判明しました▼会見は、一社一問で、2時間に制限されました。追加質問も認められず、司会者から指名されない記者の怒号が飛ぶ場面も。性加害や同社の救済策の実情など、さまざまな立場から質問を受けるべきことが多数ある会見には、まったくそぐわない対応です▼今回の記者会見は、ジャニーズ事務所とメディアとの長年のいびつな関係を映し出したものでもあります。ジャニー喜多川氏の性加害は、週刊文春の報道を受けた裁判で、「重要部分は真実」と認定されていました。それでも報道で広く取り上げられることがなかったのは、系列のテレビや雑誌で所属タレントを起用したいメディア側の思惑と、自社に有利になるよう報道をコントロールしようという事務所側のねらいが、互いに絡みあってきたからでしょう▼明確なNGリストはなくても、厳しい質問をする記者を指名しなかったり、主催者の思惑で時間や質問数が制限される会見は日本ではよく見る光景です。人権をキーワードに、ジャーナリズムのあり方を再生することは、この問題から見える日本社会の重要な課題です。
東京民報2023年10月15日号より