アイスランドで10月24日、男女同権を求めるストライキが行われました▼同国は、世界経済フォーラムが発表する、ジェンダー平等を表す指数で、14年連続で一位を獲得しています。ストライキは、そういう国でも、経済面での格差がいまだに残っていることに抗議するとともに、性暴力の根絶を訴え、男性でも女性でもない性自認の人たちと女性たちが立ち上がりました▼日本共産党都委員会は5月に、アイスランドのジェンダー平等の取り組みを同国の駐日大使に聞く公開セミナーを開いています。大使はセミナーで、1975年に全国の女性の9割が参加したストライキ「女性の休日」が行われたことを紹介。家庭や企業から女性が離れて、機能不全に陥ったことで女性の担う役割の重要さを社会が認識するきっかけになったと語りました▼今回のストライキは、その時以来、48年ぶりに全日ストとして取り組まれました。女性であるヤコブスドッティル首相も公務を休んだほか、女性が半数を占める内閣も、閣議を開かなかったといいます▼ひるがえって日本では、スキャンダルで10月末に辞任した政務官の後任に選ばれたのが、54人いる副大臣、政務官で唯一の女性、と。世界の標準からも大きく遅れた、男女不平等の現実です。
東京民報2023年11月5日号より