8割が「負担感じる」 羽田新ルート 品川区が区民アンケート〈2023年12月17日号〉

 品川区は、今年8~9月に実施した羽田新飛行ルートの影響についての区民アンケート調査結果(速報)を公表し、森沢恭子区長が1日、アンケート結果に基づき区民負担軽減に関する要望書を斉藤鉄夫国土交通相に提出しました。 

 新ルート開始の2020年3月から羽田に向かう着陸機が同区内を低空で飛行しており、区民への騒音などの影響が問題になってきました。アンケート調査もその反映で、森沢区長が先の区長選挙で公約していました。

 調査は、15歳以上の約35万8千人を対象に実施、約8万7千人が回答。このうち44.5%が「影響を受けている」「やや影響を受けている」としています。

 「影響を受けている」と回答した人のなかでは、騒音が88.9%、落下物など安全性の不安が61.8%と高く、「負担感」についてみると、80.0%が「負担に感じている」と回答しています。

 地区別では、東大井(66.0%)、勝島(64.9%)、西品川(62.4%)などルート下近傍で6割を超えています(地図)。

 今回報告のなかった自由意見の記載は、約2万8千件にのぼり、内容が注目されています。区は集計中としています。

海上ルート戻すしかない

反対の区民の会 秋田操さん

 区内では2020年、新ルートの賛否を問う区民投票条例を求める運動が高まり、同年12月、区議会で条例案の審議の結果、委員会では可決、本会議では僅差で否決という経緯があります。このため私たちは、アンケートに新ルートの賛否を問う項目を入れるよう求めましたが、入れられず、この点でアンケートに欠陥があります。

 しかし、今回のアンケートでも、新ルートの区民への影響の大きさ、深刻さが反映されています。この影響を解決するには、騒音や安全を配慮した元の海上ルートに戻す以外ありません。(「羽田増便による低空飛行ルートに反対する品川区民の会」共同代表)

東京民報2023年12月17日号より

関連記事

最近の記事

  1.  東京の北西部、東村山市にある国立療養所多磨全ぜんしょうえん生園に複数の宗教施設が集まる「宗教エリ…
  2.  新緑が鮮やかに色づき始め、生命の息吹がみなぎる季節になりました。港区立みなと科学館(虎ノ門3)で…
  3. インスタライブで語り合うeriさん(左)と田村さん=4月18日  日本共産党の田村智子委員長…
  4.  めぐろ被災者を支援する会は6月30日まで、控訴費用などを求めるクラウドファンディングを行っていま…
  5. 共同街宣で酒井候補らと共に訴える田村氏=4月16日、江東区  公職選挙法違反事件(買収等)で…

インスタグラム開設しました!

 

東京民報のインスタグラムを開設しました。
ぜひ、フォローをお願いします!

@tokyominpo

Instagram

#東京民報 12月10日号4面は「東京で楽しむ星の話」。今年の #ふたご座流星群 は、8年に一度の好条件といいます。
#横田基地 に所属する特殊作戦機CV22オスプレイが11月29日午後、鹿児島県の屋久島沖で墜落しました。#オスプレイ が死亡を伴う事故を起こしたのは、日本国内では初めて。住民団体からは「私たちの頭上を飛ぶなど、とんでもない」との声が上がっています。
老舗パチンコメーカーの株式会社西陣が、従業員が救済を申し立てた東京都労働委員会(#都労委)の審問期日の12月20日に依願退職に応じない者を解雇するとの通知を送付しました。労働組合は「寒空の中、放り出すのか」として不当解雇撤回の救済を申し立てました。
「汚染が #横田基地 から流出したことは明らかだ」―都議会公営企業会計決算委で、#斉藤まりこ 都議(#日本共産党)は、都の研究所の過去の調査などをもとに、横田基地が #PFAS の主要な汚染源だと明らかにし、都に立ち入り調査を求めました。【12月3日号掲載】
東京都教育委員会が #立川高校 の夜間定時制の生徒募集を2025年度に停止する方針を打ち出したことを受けて、「#立川高校定時制の廃校に反対する会」「立川高等学校芙蓉会」(定時制同窓会)などは11月24日、JR立川駅前(立川市)で、方針撤回を求める宣伝を21人が参加して行いました。
「(知事選を前に)税金を原資に、町会・自治会を使って知事の宣伝をしているのは明らかだ」―13日の決算特別委員会で、#日本共産党 の #原田あきら 都議は、#小池百合子 知事の顔写真と名前、メッセージを掲載した都の防災啓発チラシについて追及しました。
ページ上部へ戻る