日本国憲法の施行から77回目となる憲法記念日を3日に迎えました▼岸田首相は都内で開かれた改憲派の集会にビデオメッセージを寄せました。9月の総裁任期までの改憲実現に従来から意欲を示してきた岸田氏。メッセージでは、「改憲がますます先送りのできない重要な課題」だと強調しています▼前のめりな岸田首相の姿勢とは逆に、世論調査では改憲をめぐる国民の意識に変化が指摘されています。毎日新聞の憲法記念日を前にした調査では、2年前は改憲賛成が44%、反対が31%だったのに対し、今回の調査では賛成27%、反対52%と賛否が逆転し、反対が5割を超えました▼憲法記念日に、有明の防災公園で開かれた憲法集会には、青空のもと3万2千人が集まりました。集会では、市民と野党の共闘が実を結んだ4月の衆院3補選の結果に、各分野のあいさつで喜びの言葉が相次ぎました▼集会は今回で、10回目の節目です。憲法改定を阻止してきた重要性とともに、戦争する国づくりが着実に進んできた危機感も強く語られました。「私たちは戦争をしない国として憲法に守られてきた。今こそ憲法の破壊に抗い、私たちが憲法を守る役割、責任を果たさなければ」―伊藤真さん(弁護士)のメーンスピーチです。
東京民報2024年5月12日号より