都心ルート「元に戻せ」 トルコ航空 逸脱受け説明求める〈2023年11月26日号〉

国交省に見解を聞く参加者=10日、千代田区

 トルコ航空機が9月に航路を逸脱し、都心を飛行した問題や羽田新飛行ルートの問題点について10日、国会議員会館で、国土交通省に説明を求める会議が開かれました。

 会議は、日本共産党国会議員団東京事務所の主催。山添拓参院議員や、白石たみお都議のほか各会派の地方議員や、住民団体代表など約50人が参加しました。

 トルコ航空199便の航路逸脱は9月22日に発生。国交省は、「都心に入った事実は看過できないので、トルコ航空やトルコの航空当局などに注意喚起した」と説明しました。

 対応の甘さをめぐって質疑になり、同省は注意喚起をしただけで、トルコ側の対応を把握してないことが明らかになりました。山添議員は「経路の逸脱がどのくらい起きているのか、その都度注意喚起をしているのか、注意喚起した例や、どういう指導を行っているのか」と質し、速やかな回答を求めました。

説明会なぜ開かぬ

 国交省は、「羽田新経路の固定化回避に係る技術検討会」の第5回検討会について「結論が出ていないので報告することはない」としています。現行都心ルートの「固定化回避」を検討すると、住民に幻想を抱かせながら検討会が長期間にわたっています。住民側から「撤回はないのか」と疑問の声が上がりました。

 元パイロットの杉江弘氏は、最近の墜落事故例をあげ、「墜落事故が都心で起きたら大惨事になることは明らか」と指摘し、都心ルートをやめるよう求めました。

 国交省は元に戻せない理由として「今後も増便が必要。千葉と都の負担共有の協定がある」の2点を挙げました。住民側から「負担の共有というが、住民説明会では何の説明も受けていない」「説明会を求め続けているが、何の話もない」などと批判の声が一斉にあがりました。

東京民報2023年11月26日号より

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