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「五輪より命」審判を 7月4日投票 都議選スタート 各選挙区で大接戦
- 2021/6/30
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都議選は25日告示(7月4日投票)され、42選挙区で合計127議席を争う9日間の選挙戦がスタートしました。どの政党も間近に迫った総選挙の前哨戦と位置づけ、総力をあげて臨んでいます。選挙戦は今夏の東京五輪・パラリンピック開催の是非、感染対策をはじめ、コロナ禍から都民の命と暮らしをどう守るのかを大争点に、1票を争う大激戦です。
日本共産党(現有18)は、31選挙区に31人を擁立。「五輪を中止しコロナ対策に集中を」と主張し、迅速なワクチン接種、検査の抜本拡充、暮らし、営業への十分な補償、「4つのチェンジで安心と希望のある新しい政治を」と訴え、共感を大きく広げています。立憲民主党(同8)とは1、2人区を中心に候補者を調整し、競合しない選挙区を中心に地域の市民連合を含む共闘が進んでいます。
一方、前回大きく議席を減らした自民党(現有25)は、公明党(同23)と選挙協定を結び、自公で過半数を狙います。公明は「共産党は大丈夫」との根拠のない「楽観論」を振りまきながら、事実をねじ曲げての共産党攻撃を強めています。大争点である五輪問題では、両党とも開催強行の立場ですが、公約では触れていません。
都民ファーストの会は都議会第一党の維持を目標に、“小池与党”をアピール。生活者ネット、維新の会、れいわも候補を擁立しています。
北多摩4区 市民連合が応援
定数2の北多摩4区(東久留米市・清瀬市)。共産党の原のり子都議と都ファ現職、自民新人の有力3氏で争う都内屈指の大激戦区です。
「市民の宝の議席を、市民と野党の共同の力で守ろう」と19日、東久留米市、清瀬市の両市民連合主催で、街頭演説が西武池袋線・東久留米駅前で行われました。立憲民主党の塩村あやか、共産党の山添拓両参院議員、社民党の青木ゆうすけ・東久留米市議、無所属のふせ由女・清瀬市議が宣伝カーから訴えました。
多くの人が駆けつけ、要求スローガンが書かれた横断幕を掲げられたり、「わた原ずっと応援隊」(わたし誰がなんといっても原さんをずっと応援し隊)の人たちもプラカードを持って駆けつけ熱気があふれました。
司会者が、みどりの党が原都議を推薦したことを紹介。「選挙で変えよう東久留米市民連合」のの井口信治氏が、「立憲主義を回復して新しい都政・国政を目指す市民連合として、原さんを応援することに決めた。共に頑張りましょう」と呼びかけました。
青木市議は「市民の味方となってくれる、声をきっちりと都議会に届けてくれる原さんを送り出さないといけない」、ふせ市議は「ジェンダー平等に取り組み、子どもの未来を考える原さんを都議会に」とエールを送りました。
塩村氏は「公的支援を切っていく知事に見える。公的支援を守るのが政治の役割」と強調。山添氏は緊急事態宣言を解除し、五輪開催に突き進む危険を指摘。五輪中止、都立・公社病院の独立行政法人化反対を明言しているのは原都議だけだと紹介。「立場の変わらない自民と都ファに独占させる訳にはいかない」と力を込めました。
原都議は「自己責任を押しつける政治から命を守る人に優しい政治に転換したい。市民の声を受け止め、代弁者として引き続き都政の場で働きたい」と決意を表明しました。
豊島区 政治を暮らし応援に
定数3を共産、自民、公明、都ファの有力4氏で争う豊島区。大激戦・大接戦で、3期目を目指す日本共産党の米倉春奈都議への「大丈夫論」が意図的に流されています。
志位和夫委員長が19日、米倉都議の押し上げへ、池袋駅東口で応援。「米倉さんは、困っている人に心を寄せて、粘り強く頑張ってきた人。若さ輝くすばらしい政治家です。みなさんの力で3回目の勝利をぜひ勝ち取らせてほしい」と訴えました。
志位委員長はまた、「五輪開催で新たに亡くなる方が増えるなどあってはならない。五輪は自然災害ではない、人間が行うイベントです。政治が決断すればいつでも中止できます」と力説。「『五輪より命を』と訴える米倉さんが勝利し、日本共産党が躍進すれば、五輪パラを中止させることは大いに可能」とのべ、五輪中止の都議選審判をと熱く語りました。
米倉都議は「声を上げれば政治は変わります」とのべ、任期中8年間で取り組んだ区内の認可保育園の定員3000人増や2つの特別養護老人ホームの増設、学校体育館へのエアコン設置などを報告。「どれも市民のみなさんが声をあげ、その声と力を合わせる都議会の議席で、一緒につくった成果。今度の都議選で、もっと政治を暮らし応援に変えましょう」と、力を込めて呼びかけました。
目黒区 福祉の心を都政に
星見てい子都議と志位和夫委員長は20日、目黒区(定数3)の3カ所で街頭演説を行いました。
星見都議は、4年前に16年ぶりに復活した共産党の議席は「目黒区民の命と暮らしを守る議席」と強調。憲法26条に記されている義務教育の無償化に触れ、「教育の一環である学校給食の無償化を実現したい」と力を込めました。
志位委員長は、星見都議が区議に当選した14年前から現在まで1500件の生活相談を受け、解決に導いてきたと紹介しました。
コロナ禍は「やるべきことを怠ってきた政治の責任」と指摘し、ワクチンの迅速な接種と大規模なPCR検査をセットで行う重要性を力説。持続化給付金や特別給付金の再支給、消費税減税を強調。事業費が膨らみ続ける外環道工事を例に「東京にないのはお金ではなく、福祉の心。誰よりも福祉の心をあふれ持つ星見さんに力を貸してください」と訴えました。
演説に耳を傾けていた人たちからは、「星見さんの実績は素晴らしい。絶対に続けてもらわねば」(82歳女性)「公約を守らない人が都のトップにいることは、都民として恥ずべきこと。うそをつかず、国民の声を聞いてくれる政治家に議会を引っ張ってほしい」(45歳女性)など、応援の声が多数ありました。
【東京民報2021年6月23日号より】