過去から未来へ思い継ぐ ワタナベ・コウさん、田村智子さん ネット対談 伊藤千代子を語る〈1月30日号より〉

 昨秋出版した『漫画 伊藤千代子の青春』の著者で服飾家、漫画家のワタナベ・コウ氏と、日本共産党の田村智子副委員長・参院議員による新春のネット対談企画「伊藤千代子と日本共産党を語る」が9日に行われ、大きな反響を呼んでいます。平和と民主主義を求めてたたかい抜いた彼女の生き様を知り、その志を未来へどのように受け継いでいくのか、約1時間半にわたって繰り広げられました。日本共産党東京都委員会が主催し、東京民報社が後援。東京民報の荒金哲編集長が、司会を務めました。  

 対談は主に3つのテーマをもとに展開しました。1部のテーマ「伊藤千代子について」では、ワタナベ氏が伊藤千代子を知り、漫画化するに至った経緯を説明。『時代の証言者 伊藤千代子』の著者、藤田廣登氏と出会い、「新しい光を千代子さんに当て、より多くの人に彼女の生涯を知ってほしい」という藤田氏からの提起に、ワタナベ氏は共感したと語ります。

テンポよく進む2人の対談に、時折、会場から笑いがわく。中央のフラワーアレンジメントは、日本共産党の原田あきら都議が手掛けた=9日、渋谷区

 田村氏は「複雑な心境で漫画を読んだ」と感想を伝え、「母の出身は長野県岡谷市で、旧姓は林。作中に登場する製糸工場の山一林組は、母の実家」と紹介。女工哀史を描いた映画「あゝ野麦峠」がテレビで放映されるときの「母の複雑な顔は忘れない」と打ち明けました。

 漫画化に当たり、ワタナベ氏が意識したのはジェンダー視点。千代子が治安維持法と特高警察による大弾圧で検挙され、激しい拷問を受け、刑務所で非人道的な扱いを受けながらも己の志を曲げなかったのは、「千代子が10代からジェンダー視点を持っていたから」と推測します。

 田村氏は「ジェンダー平等運動の原点のような時代」と指摘し、「日本における最初のストライキは女性であった」と劣悪な労働条件下で声を上げた女性たちの運動を紹介。千代子と同じく24歳で命を奪われた共産党員の飯島喜美にふれ、「受け継ぐべきたたかいが戦前から存在していたのは、私にとっての希望。日本の歴史として、もっと光が当てられるべき」と力を込めました。

普通選挙と治安維持法

 2部のテーマは「戦前の日本社会と日本共産党のたたかいについて」。田村氏が大正デモクラシーの時代には、日本でも社会変革の必要性が文化人や知識人に広がっていたと解説。「早稲田大学は大した卒業論文じゃないと学生に返される」と笑いながら、芥川龍之介と大正デモクラシーの関係性について書いた自身の卒業論文を取り出し、「当時、芥川や菊池寛など、社会主義は必然であるとの立場で論説を書いている。支配層にとっては恐ろしいことだった」と指摘しました。

ワタナベ・コウ 1963年新潟県新井市(現妙高市)生まれ

 1925年の普通選挙法と治安維持法の制定について「普通選挙を実施すれば、農民や労働者が圧倒的多数を占める。抑え込むには民主主義を奪い、破壊し、治安の維持を名目にした法律で厳しく弾圧する道を選ぶしかなかった」と田村氏は推察。人々は労働争議や農民運動で勝利するには巨大な組織が必要と考え、「大きな時代の流れの中で、日本共産党が創立されたと捉えている」と語りました。

関連記事

最近の記事

  1.  能登半島地震の発生から4カ月余りが過ぎました▼被災地には、震災直後のままのような光景も残ります。…
  2. 多くの市民が見守るなか行われた除幕式= 7 日、府中市
     世界で武力紛争が相次ぎ、憲法改悪の動きが緊迫する中、全国で37カ所目、都内2カ所目となる…
  3. 未来塾で語り合う吉良、山添両氏と参加者=11日、都内  日本共産党の吉良よし子、山添拓両参院…
  4.  日本共産党は11日、池袋駅で衆院選の東京の予定候補が勢ぞろいする街頭演説会を開きました。田村智子…
  5.  全国労働組合総連合(全労連)は4月に、アメリカ・シカゴで開かれた労働運動の交流会議「レイバーノー…

インスタグラム開設しました!

 

東京民報のインスタグラムを開設しました。
ぜひ、フォローをお願いします!

@tokyominpo

Instagram

#東京民報 12月10日号4面は「東京で楽しむ星の話」。今年の #ふたご座流星群 は、8年に一度の好条件といいます。
#横田基地 に所属する特殊作戦機CV22オスプレイが11月29日午後、鹿児島県の屋久島沖で墜落しました。#オスプレイ が死亡を伴う事故を起こしたのは、日本国内では初めて。住民団体からは「私たちの頭上を飛ぶなど、とんでもない」との声が上がっています。
老舗パチンコメーカーの株式会社西陣が、従業員が救済を申し立てた東京都労働委員会(#都労委)の審問期日の12月20日に依願退職に応じない者を解雇するとの通知を送付しました。労働組合は「寒空の中、放り出すのか」として不当解雇撤回の救済を申し立てました。
「汚染が #横田基地 から流出したことは明らかだ」―都議会公営企業会計決算委で、#斉藤まりこ 都議(#日本共産党)は、都の研究所の過去の調査などをもとに、横田基地が #PFAS の主要な汚染源だと明らかにし、都に立ち入り調査を求めました。【12月3日号掲載】
東京都教育委員会が #立川高校 の夜間定時制の生徒募集を2025年度に停止する方針を打ち出したことを受けて、「#立川高校定時制の廃校に反対する会」「立川高等学校芙蓉会」(定時制同窓会)などは11月24日、JR立川駅前(立川市)で、方針撤回を求める宣伝を21人が参加して行いました。
「(知事選を前に)税金を原資に、町会・自治会を使って知事の宣伝をしているのは明らかだ」―13日の決算特別委員会で、#日本共産党 の #原田あきら 都議は、#小池百合子 知事の顔写真と名前、メッセージを掲載した都の防災啓発チラシについて追及しました。
ページ上部へ戻る