戦前の日本共産党員、伊藤千代子の生涯を描いた映画「わが青春つきるとも」が完成し、2日に披露の試写会が開かれました▼時あたかも、ロシアがウクライナを侵略しています。日本の侵略戦争に反対して弾圧され命を落とすまで、24年間を駆け抜けた千代子の人生が、新たな意味をもって浮かび上がります▼映画のなかで印象的なことの一つが、よりよい社会の変革を求める女性たち同士の連帯、現代でいう「シスターフッド」が日本社会に脈々と引き継がれている姿です。製糸工場の女性労働者たちが、待遇改善を求めて労働争議に立ちあがり、千代子は食べ物を届けて激励します。弾圧で刑務所に収監されると、秘密の連絡網をつくって連絡を取り合い、互いの個室から「赤旗の歌」を合唱して励まし合います▼女性たちの戦前からのたたかいは、1月に開かれた、田村智子同党副委員長と、漫画家のワタナベ・コウさんのネット対談企画でもテーマの一つでした。田村氏は、日本で最初のストライキは女性が起こしたことを紹介し、それらのたたかいは「私にとっての希望」と語りました▼反戦や男女同権、国民主権など、戦前から脈々と続くたたかいを、未来につなぐ映画。今年、日本共産党は創立100年を迎えます。
〈東京民報2022年4月10日号より〉