堀切菖蒲園の花菖蒲は200種6000株。安藤広重の江戸百景「堀切の花菖蒲」にも描かれた江戸時代からの花菖蒲の名所だ。区の管理する菖蒲園の花菖蒲は、手入れが行き届き、小高いあずまやから眺めると、色とりどりの花が絨毯じゅうたんのよう、実に壮観だ。
「花は3日で摘み、一つの田でバケツ2杯になる」という。田は15あるので大変な量。美しい花も欠かさぬ手入れのたまもの。
堀切菖蒲園駅から菖蒲園に行くには、あじさい通りという小道を通っていくのがいい。近所に住む人達が植え、毎日手入れしているあじさいが、両側にびっしりと咲き乱れ、みごと。
写真・文 夏目安男
〈東京民報 2015年6月14日号より〉
※WEB版追記 写真家の夏目安男さんは2021年12月に亡くなりました。ご遺族の許可を得て、東京民報での連載「わがまち東京」をWeb版連載として掲載します