パワハラ 被害者の口、ふさぐな 大塚大勝軒 会社側が被害者個人を提訴 〈2022年8月21日号〉

 「労働者がパワーハラスメント(パワハラ)を告発する口を力でふさぐのか」―支援者の怒りの声が聞かれます。現在、有名ラーメン店「大塚大勝軒」など複数店舗を運営する大勝軒TOKYO(本社・豊島区)の代表取締役・田内川真介氏に、スタンガンを当てるよう強要されるなどせい惨なパワハラを受けていたとして、元店長の男性が慰謝料と未払い残業代の支払いを求める裁判が進行中です。一方で、田内川氏が元店長個人を名誉棄損で東京地裁に民事提訴しました。

 田内川氏は元店長が、加盟する首都圏青年ユニオン主催の記者会見で語った内容がメディアで不特定多数に知れ渡ったこと、訴訟における元店長の陳述内容が社会的評価を下げる名誉棄損に当たるとして、ネットニュースの記事などを証拠として提出。990万円の損害賠償を請求しています。元店長の支援者らは「(会見を主催した)ユニオンではなく個人を訴えるのは卑劣だ」と主張しています。

 元店長の弁護団は田内川氏の提訴について「訴訟行為における権利侵害だ。元店長を萎縮させ、主張をちゅうちょさせる嫌がらせともいえる。元店長にも言論の自由があり、公共目的のある真実性の追求で正当な行為」と語ります。支援者も「このようなことをされたらパワハラ告発ができなくなる」と危惧します。

悪印象が目的

元店長を支える弁護団

 弁護団は元店長が起こした裁判で「田内川氏側が自分にはパワハラ行為はないとし、むしろ元店長がパワハラや横領行為を行っていたと根拠も十分に示さずに主張している」と言います。

 また、この主張などの裏付けとして複数の従業員が同じような文章に署名したものが証拠として提出されていることに触れ、「労働事件で使用者側が告発者に悪印象をもたらせる目的で、よく行う手法で、人格の否定であり労働者へのダメージは大きい。しかし、元店長は気丈に頑張って真実を明らかにして、困っている元同僚も救済したいと語っている」と述べています。

 6月17日に行われた第4回口頭弁論でも会社側の弁護士が根拠も示さずに「暴力や暴言を行っていたのは元店長だ」との主張を展開しました。弁護団は「未払い残業代や損害賠償に関連がなく、(元店長に対する)不必要な悪印象付けだ」と異議を申し立てたため、裁判長が会社側弁護士をいさめる場面もありました。

 田内川氏側が「元店長が主張するほど働いていない」とするならば、労働基準法で作成・保管・保存が義務付けられている法定三帳簿(労働者名簿、賃金台帳、出勤簿)を、証拠として提出すれば一目瞭然です。「不透明な主張を、きちんとした証拠もなく続けるのは企業としてコンプライアンスの概念がないというようなもの」と支援者は批判します。第5回口頭弁論は8月26日東京地裁。

〈東京民報2022年8月21日号より〉

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