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- ◇2023統一地方選 共産党予定候補 挑戦への思い◇ 多様性認め、働ける社会に「正規・非正規9社を経験した私だから」新宿区 杉山直子さん〈2022年9月11日号〉
◇2023統一地方選 共産党予定候補 挑戦への思い◇ 多様性認め、働ける社会に「正規・非正規9社を経験した私だから」新宿区 杉山直子さん〈2022年9月11日号〉
「政治に関心のない、ダメな若者でした」。苦笑しながらこう語るのは、来春の新宿区議選に日本共産党(現有7人)から出馬を予定する杉山直子さん(47)です。そんな杉山さんが日本共産党と出会ったのは国会前。40歳の頃で、人生が大きく変わる出発点となった特別の場所となりました。
教育熱心な家庭に育ち、国語と英語が得意で、家から近いという理由で一橋大学法学部を受験し、みごと合格。ところが時代は「就職氷河期」で、就職先はなかなか見つかりませんでした。
大学院に進学した杉山さんは、母親や祖母が着ていた着物を、和服の決まりごとに縛られず自由に着る、趣味のブログが出版社の目にとまり、『はじめての私の着物』(河出書房)を出版することに。一橋大学法学研究科(大学院)を退学し、着物やハンドメードなどのテーマで寄稿する、フリーライターになります。
自然と共生する地域社会に
ところが執筆業だけでは食べていけず、派遣OLとして経理事務の仕事に就きました。派遣先で正社員になることもありましたが、合理化や倒産で派遣に逆戻りすることもたびたびで、9社以上の職場を経験。「連休が近づくと非正規は収入減に直結するので、節約に悩みました。休みはあまりうれしくなかった」
生活が安定する正社員になりたいと就職活動もしましたが、「人事担当から『大学院まで行っているのに』などと言われてしまい、つまずいてる感がありましたね」と振り返ります。
そんなある日、ふと目にとまったブログがありました。アメリカの若い女性が手のひらに乗せたガラス瓶に、彼女が出した1年分のごみが収まっていました。地球環境を守るために、ごみ自体を出さない生活スタイル、「ゼロウェイスト」です。
「カルチャーショックでした。私もやってみたいと思いました。洋服は古着、包装した商品はできるだけ買わない、生ごみは堆肥に。ニューヨークでやれていることを新宿でもと、区に提案しても『やりません』の回答ばかり。もう少し自分に提案力があったらと、歯がゆい思いをしました」
戦争法で国会へ
そんなもやもやした思いから「週刊金曜日」(広告料に頼らない独立系週刊誌)を読むようになっていました。そして15年夏。安全保障関連法案(安保法制)が衆院に提出されたことを知りました。「まさか日本で戦争ができる法案が出てくるなんて、想像もしていませんでした」
衝撃を受けた杉山さんは、国会前の集会やデモに日参するように。そこで「しんぶん赤旗」日曜版の見本紙を受け取ります。日本共産党と出会った瞬間でした。法案可決の翌日、共産党は「国民連合政府をつくって安保法制を廃止しよう」と呼びかけました。「こんなにも素早く実行に移してくれる政党は、応援しないといけない」。感動した杉山さんは「赤旗」日曜版を申し込みました。