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- 2023統一地方選 共産党予定候補 挑戦への思い 北区(定数40)秋山けんたろうさん(34)「全ての人が夢持てる社会に」高校時代の思い実現へ歩み 〈2022年10月2日号より〉
2023統一地方選 共産党予定候補 挑戦への思い 北区(定数40)秋山けんたろうさん(34)「全ての人が夢持てる社会に」高校時代の思い実現へ歩み 〈2022年10月2日号より〉

「塾に通うお金がある家庭の子は、いい成績が取れて、お金がないと成績が上がらないなんておかしい。経済力による教育格差のない世の中にしたい」。高校生の時に抱いた政治家への夢。いま、その夢に向かって歩き出した青年がいます。北区議会(定数40)で7期勤めた日本共産党(現有9人)の、さがらとしこ区議からバトンを引き継ぐ、秋山けんたろうさん(34)です。
就職難に劣悪雇用 社会の矛盾を痛感
東洋大学で経営学を学んだ秋山さんの就職希望は、大企業での経理の仕事でした。しかしリーマンショック後の雇用状況は厳しく、100社を受験しても合格は2社。実際に就職が決まったのは大手外食系企業で、仕事も経理とは無縁の店舗の運営業務でした。
「残業は月100時間を超えていたのに残業代はほとんど出ません。給料は手取り月18万円ほどで、自腹のタクシー代などでさらに減りました。一番つらかったのは、どんなに頑張っても評価されないことでした」
秋山さんは2年間で退職。しかし再就職はうまくいきませんでした。「ゆとり世代はダメだとひとくくりにされ、苦い思いをさせられました。なぜ差別されないといけないのか、社会の矛盾を痛感しました」
秋山さんは個人事業主として、ネット系のフリーライターで仕事を得ました。しかし収入は不安定で将来に希望が持てないと、労働環境の改善にも携わる社会保険労務士(社労士)の資格取得を目指します。国家資格の中でも合格率7%の難関ですが、3回目の試験でみごと合格。社労士事務所に就職します。
社労士の仕事は、企業の労働管理と社会保険に関する様々な手続きを事業主に代わって行うこと。社会保険や労務、福利厚生、年金などのコンサルティング業務、さらには企業の様々な問題の相談、指導に当たることが求められます。
社労士の悩み 共産党に相談
秋山さんが社労士事務所に就職した翌年20年は、新型コロナ感染が急拡大し緊急事態宣言が出されるなど、経営環境は悪化の一途。顧客からの相談が急増し「このままではつぶれてしまう」といった深刻な相談が相次ぎました。
「国、都の支援は限られ、困っているのに助けてあげられないもどかしさが募りました。政治に影響力のある人に何とかしてもらいたいと真剣に考えました」。思いついたのが近所で見かけた、日本共産党の元衆院議員の池内さおり事務所(TOKYO 12 HAUS)。悩んでいる内容をメールしたところ、事務所員から「池内が会いたがっている」との返信がありました。
訪ねると池内さんと、のの山けん北区議が待っていました。「いきなりメールしたのに、私の話をちゃんと聞いてくれました。『相談ごとがあれば共産党に行けばいい』という、うわさは本当でした」
人に役立つ仕事 自ら議員を希望

好印象を持った秋山さんは、池内事務所を何度か訪ねるうちに、日本共産党綱領の勉強会にも参加するようになります。「綱領は100%ではないにしろ、自分の考えと合っていたし、入党の呼びかけにも抵抗はありませんでした」
高校生の時に「政治家になりたい」という思いを抱いていた秋山さんは、入党の際「区議会議員になりたい」との希望を告げます。劣悪な雇用環境や再就職の大変さの体験から、「矛盾に満ちた世の中を変えたい」という思いを強くしていたからです。
秋山さんは日本民主青年同盟にも加盟し、困窮している人たちに食べ物などを配布するフードバンク活動に参加します。「地域の方たちの協力も得て200人分を用意しました。余るかなと思っていたら45分でなくなりました。生活に困っていても、だれにも相談できずにいる人がたくさんいることを知りました」
共産党北地区委員会の職員となり、しんぶん赤旗出張所で働いていた秋山さんは今年8月、正式に予定候補に決まりました。街の中を歩くウオーキングが趣味だという秋山さん。
「9月からは予定候補として地域を歩く中で、ご高齢の方の『補聴器補助を急いで』の声や、『給付型奨学金をぜひ』という声を聞いています。こうした声を大きくして実現させたい。社労士としての経験も生かして全ての人が夢と希望を持てる社会にしたい」。高校生の時に抱いた政治家の夢の実現へ、歩みを進めています。
東京民報2022年10月2日号より