外苑再開発 新宿区2回目の伐採許可 市民グループ「保護こそ豊かさもたらす」〈2023年9月24日号〉
- 2023/9/25
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新宿区は8日、明治神宮外苑の再開発事業者が申請した25本の樹木伐採を許可しました。このことに対し市民グループ「未来に子どもたちの笑顔をつくる神宮外苑を考える会」は12日、新宿区役所前で抗議のスタンディングを行い、約40人が参加。神宮外苑をテーマにしたサザンオールスターズの曲「Relay~杜の詩」を合唱し、「かけがえのない日本と地域の宝、神宮外苑を壊さないで」と訴えました。
事業者が25本の伐採を申請したのは8月25日で、2月に許可された低木(3メートル未満の樹木)2950本、高中木71本の伐採・移植に続く2回目。新宿区が許可を出した前日の7日には、ユネスコの世界遺産に関する諮問委員会である国際NGO「イコモス」が、危機にある文化遺産を守ることを目的とする「ヘリテージアラート」を発出し、計画の撤回を要請していました。
考える会の大澤暁代表は抗議声明で、ヘリテージアラートの発出に触れ、「国際社会からの警告を無視し、神宮外苑の再開発に事業者とともに突き進む新宿区の姿勢を区民として危惧している」と強調。「子どもたちの未来を考えた時に、気候変動を悪化させうる再開発、樹木伐採は許可すべきでない」とし、「再開発をして壊すよりも、世界遺産にして保護する方が、より多くの豊かさをもたらす」と訴えました。
東京民報2023年9月24日号より