インボイス 「廃業」「悪影響」7割に 強行一カ月で緊急調査〈2023年11月26日号〉

インボイス制度(適格請求書等保存方式)が10月から強行され、1カ月余が経過した13日、インボイス制度を考えるフリーランスの会(STOP!インボイス)による緊急アンケート調査結果の報告と、インボイス問題検討・超党派議員連盟の第8回会合が、衆院議員会館(千代田区)で開かれました。

関係する行政機関に要請書を手渡す「インボイス制度を考えるフリーランスの会」のメンバーら=13日、千代田区

 同会は、制度の開始が仕事や生活にどのような影響を及ぼしているか、10月20日~31日にオンラインで調査を実施。わずか11日の募集期間で、免税・課税事業者、経営者、会社員など約3000人が回答。そのうち約7割が「事業の見通しが悪い」「廃業・退職・異動も検討」など、悪影響を受けている実態が明らかになりました。

 同会は結果を重く受け止め、インボイス制度の当面の運用停止・中止・廃止を求める要請書を、当日出席した財務省、国税庁、公正取引委員会、中小企業庁に、改めて手渡しました。

 要請書は、景気・物価高の中での「インボイス増税」だとして▼免税業者に対する一方的な値下げ、取引排除の横行▼インボイス未登録事業者への差別・バッシング▼複雑を極め、生産性のない過重な事務負担で現場は疲弊▼自由な商取引の阻害▼税理士・税務署の誤った指導と理解不足、相談窓口不足―の是正と回答を求めています。

 同会発起人の小泉なつみ氏が、調査で寄せられた声を報告。「免税事業者は使うなという社内での通達により、静かに取引が消えていく〝サイレント取引排除〟の声も多い。これは公正取引委員会も取り締まることはできない」と指摘。「以前から識者が警鐘を鳴らし続けてきた、想定内の問題が起きている。政府や行政の対応が実害として働き手に降りかかってしまった」と嘆きました。

現場は大混乱

 議連は調査で寄せられた声を受け、「取引先が登録は強制ではないと言った上で、実際は登録しなければ契約をしないことが明確な事例」だとして、公取委に独禁法の定義を追及。公取委の担当者は「それだけでは判断しがたい」と答えるにとどまり、参加者から「免税事業者はこの一言に振り回されている」と憤りの声が上がりました。

 質疑応答では、参加者から「制度に対する認知度が追い付いていないし、相談窓口などの体制も整っていない」「赤字でも課税される理由はどこにあるのか」「市民全員が被害者になっている」など、質問や意見が飛び交いました。  オブザーバーとして登壇した税理士・元静岡大学教授の湖東京至氏は、「現場は大混乱している。日本のインボイス制度は、いんちきな帳簿方式+インボイス方式。最低な仕組みになる」と断言。超党派議連の副会長を務める日本共産党の田村貴昭衆院議員、参加した同党の宮本徹衆院議員も、インボイス制度のいびつさを指摘し、廃止を訴えました。

東京民報2023年11月26日号より

関連記事

最近の記事

  1. 衆院予算委員会で質問=2月6日  来年度予算案の審議がはじまり、日本共産党のトップバッターと…
  2.  都知事選(7月7日投票)で、市民と野党の共闘候補の実現を目指す選考委員会が8日に立ち上がりました…
  3.  都知事選で市民と野党の共闘候補を擁立しようという第1回「候補者選考委員会」が8日、都内で開かれま…
  4. 新春のつどいで  議員活動が始まり約9カ月、日々さまざまな相談が寄せられます。  多岐…
  5.  都内に10校ある朝鮮学校を支援する市民や都議らでつくる「都議会勉強会」実行委員会、「東京都こども…

インスタグラム開設しました!

 

東京民報のインスタグラムを開設しました。
ぜひ、フォローをお願いします!

@tokyominpo

Instagram

#東京民報 12月10日号4面は「東京で楽しむ星の話」。今年の #ふたご座流星群 は、8年に一度の好条件といいます。
#横田基地 に所属する特殊作戦機CV22オスプレイが11月29日午後、鹿児島県の屋久島沖で墜落しました。#オスプレイ が死亡を伴う事故を起こしたのは、日本国内では初めて。住民団体からは「私たちの頭上を飛ぶなど、とんでもない」との声が上がっています。
老舗パチンコメーカーの株式会社西陣が、従業員が救済を申し立てた東京都労働委員会(#都労委)の審問期日の12月20日に依願退職に応じない者を解雇するとの通知を送付しました。労働組合は「寒空の中、放り出すのか」として不当解雇撤回の救済を申し立てました。
「汚染が #横田基地 から流出したことは明らかだ」―都議会公営企業会計決算委で、#斉藤まりこ 都議(#日本共産党)は、都の研究所の過去の調査などをもとに、横田基地が #PFAS の主要な汚染源だと明らかにし、都に立ち入り調査を求めました。【12月3日号掲載】
東京都教育委員会が #立川高校 の夜間定時制の生徒募集を2025年度に停止する方針を打ち出したことを受けて、「#立川高校定時制の廃校に反対する会」「立川高等学校芙蓉会」(定時制同窓会)などは11月24日、JR立川駅前(立川市)で、方針撤回を求める宣伝を21人が参加して行いました。
「(知事選を前に)税金を原資に、町会・自治会を使って知事の宣伝をしているのは明らかだ」―13日の決算特別委員会で、#日本共産党 の #原田あきら 都議は、#小池百合子 知事の顔写真と名前、メッセージを掲載した都の防災啓発チラシについて追及しました。
ページ上部へ戻る