小山台、立川 定時制募集を継続 1万3千の署名実る〈10月18日号より〉

 東京都が閉課程(廃止)の方針を決定している、小山台高校と立川高校の両定時制について、来年度も生徒を募集することが8日、分かりました。同日開かれた都教育委員会で、都が来年度の募集定員数を報告したもの。1万3000人分を超える署名をはじめ、在校生やPTA、卒業生や元教員などから、存続を求める切実な声が広がっていました。

 都教委は2016年2月、「チャレンジスクールや他に通いやすい昼夜間定時制高校がある」「応募倍率が低下している」などを理由に、小山台、雪谷、江北、立川4校の定時制の閉課程を決定。しかし、廃止に反対し存続を求める声と運動の広がりの中で、都はその後も生徒募集を継続しましたが、雪谷、江北両定時制については生徒募集の停止を強行しました。

 一方、残る2校について都は募集を継続。「多文化共生の教育活動は他に代わる学校はない」(小山台高校定時制の廃校に反対する会)などの主張に、まともな反論を示すことができずにいます。

 存続を求める運動も粘り強く続き、両校の「廃校に反対する会」などが都教委に提出した存続を求める請願署名は、累計で1万3452人分にのぼっています。しかし、8日の教育委員会で報告された都の回答は、「募集時期は未定だが、(廃止の)既定方針通りに進めていく」というものでした。

 元定時制の教諭で教育委員会を傍聴した多賀哲弥さんは、「委員の発言からは定時制を簡単には切り捨てられないという思いがあることを感じました。この間の私たちの努力が少しずつ浸透している。存続まで、あきらめずに頑張ります」と話しました。


(東京民報2020年10月18日号より)

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