不安の声に真摯に向き合え 東京外環 陥没事故受け動き相次ぐ〈1月10日号より〉

 東京外かく環状道路(東京外環)の大深度地下トンネル工事の直上で起きた「道路陥没と巨大地下空洞2カ所(調布市)」の問題は、年末も住民をはじめとする動きが相次ぎました。

調布市の陥没事故当時の様子

 日本共産党の山添拓参院議員は12月21日、参院議員会館で、住民を招いて聞き取りを行いました。施工者であるNEXCO(高速道路会社)東日本は大雪での交通マヒの対応を理由に欠席、国交省らが対応しました。

 国交省は18日の有識者会議の結果から、「陥没・空洞事象について、特殊な地盤環境下において行われたシールドトンネルの施工が、要因の一つである可能性があると推察される」との認識を繰り返しました。工事中の「緊急時」の定義に、トンネル内の掘削土土砂が流入する事象から、陥没・空洞も含めることも発言しました。しかし、住民の切実な思いに真摯に耳を傾ける様子は見せませんでした。

 住民は「地上の振動が東京都の環境基準の55デシベルを満たしていたとしても、住宅内での感じ方とは違う」と批判し、対応を求めました。

 聞き取りには宮本徹衆院議員、共産党都議団も同席し、誠実に対応するよう改善を要望しました。

 また、東京外環の建設差し止め請求を求めて裁判中の原告団は25日、東京地裁に東京外環道の事業計画期間(本年3月末まで)の延伸差止訴訟を提起しました。仮に事業計画期間の延伸が認められない場合、東京外環建設事業は中止となるために各方面から注目を集めています。

 さらに外環被害住民連絡会は調布市東つつじヶ丘2・3丁目と若葉町1丁目の被害調査を行い27日、調布市内で記者会見を開催しました。調査はアンケート方式で回答回収率は42・8%に上りました。家屋・外回りのヒビ、傾き段差の他、騒音・振動・低周波音の感知被害も多く回答がありました。

 これまでNEⅩCO東日本ら施工者は「工事はなんら地上へ影響を与えるものではない」と強弁してきました。しかし、「被害に耳を傾けてこなかっただけ。早急な対応を求める」との住民の怒りは収まりをみせません。

(東京民報2021年1月10日号より)

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