保険証「道理なき廃止するな」衆院通過に抗議の声〈2023年4月30日・5月7日合併号〉
- 2023/5/4
- 都民運動
健康保険証を廃止し、マイナンバーカードと一体化するマイナンバー法改定案が18日、衆院で審議入りしました。国民皆保険の崩壊につながり、解決できない課題が山積していると、抗議が広がる中でスピード審議が進んでいます。
特別委員会での審議が始まった18日、国会前では中央社会保障推進協議会、全国保険医団体連合会(保団連)、マイナンバー制度反対連絡会による座り込みと緊急集会が開かれました。
マイナンバー制度反対連絡会の原英彦事務局長は、「長年、作り上げた素晴らしい仕組みである保険証をなぜなくすのか。道理がないという声が広がっている」として、保険証の廃止撤回を求める署名が40万人を超えたことを報告。「最後まで反対の声を広げよう」と呼びかけました。
日本共産党の宮本徹衆院議員は、「保険証を廃止しようというのに、厚生労働委員会で審議せず、特別委と厚労委の合同審査すら応じる様子はない」と、与党の国会運営を批判。高齢者施設で入所者の医療受診などに備えてマイナンバーカードを預かることになっても、管理できないとする施設が圧倒的に多いことが、保団連の調査で判明したことを紹介。「国に対応策をただしても『今後検討する』というだけで、まともに答えない」と批判しました。
また、修学旅行に行く子どもたちが、これまでは緊急時の対応のために保険証のコピーを持ち歩けばよかったのに、マイナンバーカードを持っていくことになることで、管理上の問題が出るとの指摘についても、「政府は解決策を示せないままで、進めようとしている」と語りました。