【街角の小さな旅】 世界のカバン博物館と演芸の浅草 伝統工芸の誇りと江戸から続く賑わい〈2025年12月7日号〉

 世界の観光地として賑(にぎわ)う浅草。その歴史は古く飛鳥時代から漁業や農業を営む人々があり、やがて海で拾われた観音像を安置するのちの浅草寺が開かれ、また、三浦半島から房総半島を抜け、隅田川の浅草の上流で渡河する古東海道が整備されるとともに、下総の国の国府と相模国の駅を結ぶ要路が隅田川に沿ってぬけるなど人の往来があったところです。

 また、徳川幕府開府のもと浅草寺が徳川家の祈祷所とされ、江戸城と東北・日光東照宮を結ぶ、奥州街道・日光街道の整備、雷門前に火除けのための広小路がつくられ、門前町として賑わいを見せるようになりました。

世界のカバン博物館

 江戸後期になると浅草寺の裏手の奥山に見せ物小屋が並び今日の盛り場・浅草の発祥の地となりました。また、天保の改革で江戸城下にあった歌舞伎小屋が現在の猿若町に移転させられたことで芝居の街としてこれまた通りが人で埋め尽くされるほどの賑わいをみせ、近世に入ると新政府のもとで浅草寺敷地が6つの街区のある浅草公園に変えられ、その6区に映画館や劇場などが建ち並び、エノケンや渥美清などの喜劇役者が輩出されました。

 もう一つ浅草と言えば伝統工芸。浅草周辺には寺社の建築に関わる職人、明暦の大火で多くの職人や商人が移住、ものづくりの街となりました。なかでも靴・カバン・バッグ、ベルトなど皮革工芸品は全国最大の出荷量を誇り皮革工芸の街として知られるようになりました。

カバンの博物館

 都営地下鉄浅草駅、駒形橋の近く、地元浅草のカバンメーカーの社屋のなかにあります。

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