カテゴリー:書評
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【書評】日本史に輝く民主的傾向 『「江戸の選挙」から民主主義を考える』 柿崎明二 著
岩波ブックレット 2023年720 円+税かきざき・めいじ 帝京大学法学部教授。1961 年秋田県生まれ。共同通信社政治部記者、編集委員など歴任。菅義偉内閣の首相補佐官を務める 著者が本書を書いた動機は、既存の… -
【書評】「好き」を道標に生きた果て 『青春をクビになって』 額賀澪 著
文藝春秋 2023 年1760 円(税込)ぬかが・みお 1990年生まれ、茨城県出身。2015年、第22回松本清張賞・第16回小学館文庫小説賞受賞。『転職の魔王様』など著書多数 古事記は日本文学の最初の一滴。… -
【書評】モデルなき変動期への覚悟 『百歳人生を生きるヒント』 五木寛之 著
日本人の平均寿命は男性81・64歳、女性87・74歳(2020年)。100歳以上の人口は9万526人(2022年)で、年々増加しています。現在75歳前後の団塊の世代(約350万人)の平均余命は約13年あり、平均でも8… -
【書評】深まる九条の世界的意義 『地球時代と平和への思想』 堀尾輝久 著
著者によると地球時代とは、「地球上に存在するすべてのものが、ひとつの絆によって結ばれているという感覚と意識が、地球規模で共有されている時代、あるいは共有されていく時代」のことです。 1945年をその時代の座標… -
【書評】見えてくる歴史の細部 『地図と拳』 小川哲 著
歴史書やドキュメンタリーで学んだ「日中戦争」の歴史が“エンターテインメント”になった! これが読後の第一印象です。日清戦争後、中国東北部の地に「燃える土」を求めて中国、ロシア、日本が対峙する。資源のない日本は鉄と石炭… -
【書評】歴史の上に託された希望 『てぶくろ ウクライナ民話』 エウゲーニー・M・ラチョフ 絵 うちだりさこ 訳
「おじいさんが もりをあるいていきました。こいぬが あとからついていきました。おじいさんはあるいているうちに、 てぶくろを かたほうおとして、そのままいってしまいました」 絵本『てぶくろ』はウクライナの民話で… -
【書評】時宜にかなった好書 『私たちの地方自治―自治体を主権者のものに』 岡田知弘 著
本書は、2019年秋に行われた京都労働者学習協議会での「市民のための地方自治教室」の講義と、それをもとにした『民医連医療』の連載に加筆修正したものです。 地方自治とは何か、その本質について歴史的経緯を踏まえ、… -
【書評】本を読みたくなる「知」の世界 『日日是好読(にちにちこれこうどく)マイニチアキズニホンヲヨム』 新船海三郎 著
本書は、2020年から2022年前半期の2年半に著者が読んだ127冊の本のエッセイ集です。 著者は「本が好き」と言っていますが、その読書数の多さにびっくりします。しかも一冊一冊と真摯に対話していることは素晴ら… -
【書評】格差の現状と解消策に迫る 『男性中心企業の終焉』 浜田敬子 著
日本のジェンダーギャップ指数(男女格差指数・世界経済フォーラム(World Economic Forum:22年7月発表)は146カ国中116位で、先進国中で最低です。ジェンダー格差後進国です。この本は、日本の男女格… -
【書評】機器で補えない心の支え 『聴導犬ふく 家族ができた!』 鈴木びんこ 作
聴導犬って知ってましたか? この絵本は、耳が聞こえない人たちの生活の中で、耳の役割をして様々な手助けをして役立っている聴導犬「ふく」のおはなしです。 みかさんの家族は夫のたかおさん、子どものりゅういちくんとな…