有料WEB紙面版 2024年12月29日・2025年1月5日合併号

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【1面】

  • 【新春対談】東大教育学部教授・本田由紀さん×日本共産党参院議員・吉良よし子さん 民主主義根付く日本へ 政治を前に進めよう(2面に続く)
  • 2025年都議選 都政変える力を大きく(本文3面)
  • コラム・一分
01-2

【2面】

  • (1面から)【新春対談】東大教育学部教授・本田由紀さん×日本共産党参院議員・吉良よし子さん
  • とうきょうクロスワード まちがいさがし「ポカポ家族」 問題
02_

【3面】

  • 2025年都議選 希望湧く4つのチェンジ 共産党 現有19確保、議席増へ挑戦
  • 料理研究家・時田昌子 レシピ「ちょっと特別なハレの日のために!!」
  • 【まんが】ポカポ家族
  • 詰碁・詰将棋 問題と解答
  • まちがいさがし「ポカポ家族」 解答
03-3

【4面】

  • 受賞を運動の継承の力に ノーベル平和賞 授賞式に出席 東友会代表理事・家島昌志さん
  • 「都民の暮らし支援こそ」 都議会閉会 斉藤まりこ都議が討論
  • 鍵かけた教室で5時間待ち 英スピ 「人権侵害」市民団体ら会見
  • 新春ふるさと便り2025
04-3

【5面】

  • 生活保護 物価高騰に見合う増額を 守る会が座り込みと要請
  • 存続願い住民投票へ一歩 清瀬市図書館 直接請求署名の報告集会
  • 争議解決なくして安全なし JAL本社を包囲行動
  • リニア新幹線 「安全」主張に住民抗議 JR東海が品川で説明会
  • 国と都、自治体が立ち入り 横田基地 PFAS漏出の疑いで
  • 新春ふるさと便り2025
05

【8面】

  • 人を変えるボクシングの力 負けに負けず、挑み続ける 日本プロボクシング協会 袴田巌支援委員長 新田渉世さん
  • 初づくし
  • 【連載】「市井の譜 ⑪」北千住の踏切 
  • みんなの広場
  • (漫画)ママはminminギャルママ(423)
08

◆テキスト版◆

 以下に、各面のトップ記事などを一部、テキスト版で公開しています。

1面 【新春対談】東大教育学部教授・本田由紀さん×日本共産党参院議員・吉良よし子さん 民主主義根付く日本へ 政治を前に進めよう(2面に続く)

 2025年は、総選挙で生まれた政治の変化をさらに前に動かす重要な機会となる、都議選、参院選の年です。総選挙では、すべての主要政党が大学など高等教育の学費無償化、負担軽減を掲げており、実現が政治に問われています。教育社会学が専門の本田由紀さん(東大教育学部教授)と、日本共産党参院議員の吉良よし子さん(東京選挙区)が、学費無償化や教育、若者の政治参加、国会情勢などをテーマに、新春対談で語り合いました。

 吉良 2024年5月に東大の学費値上げが報道された際、本田さんが学生の皆さんとともに反対の声をあげられた姿が印象的でした。どんな思いだったのですか?

 本田 この間、様々な国立大学、私立大学で学費値上げが続いているなか、5月の始めに、学費値上げの検討が新聞報道されて、「ああ、ついに」と思いました。私自身、とても驚いたのですが、東大の学生たちがすごく早く、敏感に、力強く、この報道に反応してくれたんです。直後の東大の五月祭(学園祭)で集会をしたい、そこでまくビラに何か書いてくださいと依頼されたのが、きっかけでした。こうして動いてくれる学生がいるのが、すごくうれしくて、できることは何でもしようと協力しました。

 吉良 学生自治会が9割の学生が値上げに反対しているというアンケートを示し、さらには学生たちによる学内集会、国会での院内集会と、本当に熱い盛り上がりでした。それが、当初の発表日程を延期させるところまで追い込みましたね。

 本田 東大の当局は記者会見の日程まで考えていたのに、延期せざるを得なかった。総長対話なるものを企画したのですが、オンラインでしかも一人当たりの発言時間に制限をかけたもので、火に油を注ぎました。

 結局、9月に学生たちが夏休み中で、運動が下火にならざるを得なかった中で、ついに値上げが強行されてしまいました。

負担構造のゆがみが

 吉良 対話もまともにやらないし、夏休みの期間中をねらって強行する。本当に腹立たしいです。

 私も国会で、東大の学費値上げが報道された直後の6月に、大急ぎで質問で取り上げました。文科相の答弁は、東大が「学生との対話など適切に対応がなされると期待している」と、まったく無責任なものでした。

 本田 他人事(ひとごと)感が本当に強い。他人事感という点でいえば、東大の執行部もそうです。金銭的にギリギリで進学を迷っている受験生たちには、人生を変えるぐらいの重大事なのに、まったく思いがいたらない。

 その理由は、総じていえば、国会議員であれ、東大の執行部であれ、全員ではないにしても、もともと裕福な恵まれた家庭に生まれ、その環境の利益を何の疑問ももたず享受してきた人たちが多いからです。東大執行部は、「たかが10万円」で、こんなに反対が広がるとは、思いもよらなかったのでしょう。

 吉良 他人事感という点でいえば、政府の他人事感も、許せないものです。なぜこの間、多くの国立大学で値上げが続いてきたかというと、背景にあるのは、2004年に国立大学が独立行政法人化されて以降、政府が20年間で1600億円もの運営費交付金を削ってきたからです。それに何の責任も感じず、学費値上げは各大学が決めること、という立場です。

 本田 おっしゃる通りです。学費問題の背景にあるのは、日本における高等教育費の負担構造そのもののゆがみです。

 吉良 11月の総選挙では、すべての主要政党が、大学の学費の無償化や、負担軽減を政策に掲げました。だったら、現在のような東大をはじめとする学費値上げなど許してはいけないでしょう、ということで、全国の大学が学費値上げを止めるための助成予算を設けるよう、総選挙直後に文科省に申し入れました。

 本田 すごくうれしかったし、頼もしかったです。こういう具体的な行動が必要だと思って拝見していました。それにしても、あれだけ多くの政党が選挙では、学費の無償化や軽減を言っていたのに、その後は沈黙してしまっていますね。

 吉良 石破首相も、自民党総裁選の政策では国立大学無償化を書いていたのに、臨時国会での所信表明演説では無償化について一言もありませんでした。

受益論が悪循環に

 吉良 学費値上げの議論で必ず出るのは、学問の受益者は学生だから、学生が負担すべきだという議論です。

 本田 ヨーロッパなどでは、学費の安い国もたくさんあります。そうすると、学生たちは自分が大学に通えているのは、人々が税金で育ててくれたんだという意識を持つ。それで得た成果は、社会に還元しようとする好循環が生まれます。

 日本のように、受益者負担論でいくと、自分が大学を出て得た高い地位や高い収入は、自分が負担して得た利益だから占有しよう、となって、エゴイズムの再生産につながります。学費負担の構造自体が、一種のカリキュラムになっています。

 吉良 面白い視点ですね。24年の夏に日本共産党の志位和夫議長がヨーロッパを歴訪した際、フランスで長く学費が無償になっているのは、どういう考えからなのか、尋ねる機会があったそうです。フランスで最初に学費が無償になったのは1880年で、共和制を建国したころです。共和制を支えるには、知識や、政府への批判力をしっかり持った市民が必要になる。だから、教育は政府が公的に負担するという考え方が生まれたという話でした。

 民主主義を名乗る国であれば、その土台をつくるためにも、教育無償化、学費無償化は当然進めなければならない。学ぶ権利をしっかり据えて議論を進めていきたいと思います。 

2面 (1面から)【新春対談】東大教育学部教授・本田由紀さん×日本共産党参院議員・吉良よし子さん

教育
学校の息苦しさ変えるために

 (1面から)ー教育の分野で、この間、吉良さんが取り組んできたテーマの一つが理不尽な校則問題ですね。

 吉良 最初に取り上げたのが、大阪府立高校で、生まれつき茶髪の女子生徒が、黒への髪染めを強要されて、髪の毛も頭皮もボロボロになって、登校できなくなった問題です。それ以来、人権侵害につながるような校則はあってはならない、子どもたちの声を聴いて変えていかなければと繰り返し取り上げてきました。

 本田 私もとても関心があるテーマで、繰り返し取り上げてくださっていることがうれしいです。

 私が書いた『教育は何を評価してきたのか』(2020年、岩波新書)では、子どもたちを成績などで序列化していく「垂直的序列化」と、校則をはじめ恣意的な枠を設けて、はみ出ることを許さず子どもたちを押し込めていく「水平的画一化」が、学校に充満していることを論じました。

 2006年に教育基本法が変えられてしまったもと、「特別の教科 道徳」をはじめ、子どもたちにこまごまとした望ましい人間像を求める動きが強まっています。

 吉良 お辞儀の角度や、発言する時の立ち方まで、ルール化する。

 本田 いわゆる「学校スタンダード」ですね。少人数学級がいまだに実現しない日本の学校においては、教員も「これがルールだから」と子どもたちを押し込めて秩序を保つ方が、「効率的」と感じてしまう部分があります。さらに、安倍元首相の周辺にいたような保守層が、彼らにとって望ましい学校像や子ども像、家庭のあり方を教育現場に押し付けてきました。

 学校現場に息苦しさが広がり、ここ数年で不登校、いじめ、自殺が、驚くほど急増しています。

 吉良 子どもたちの息苦しさが、本当に深刻です。国会で質疑していて、強く感じるのは、なぜこれだけ不登校などが急増しているのか、分析がまったくないことです。学校がなぜ、子どもたちにとって、苦しい、行きたくない場所になっているのか、分析することなく、コロナ禍の影響や、親子の気持ちの問題にされてしまっています。

声上げ変えた経験

 吉良 その一方、校則の問題でいうと、質疑を重ねるなかで、成果も勝ち取ってきました。人権人格を否定するような校則は望ましくないとの答弁が出され、文科省も通知を出して、校則を絶えず積極的に見直し、見直す時には保護者や児童生徒の意見も聞くのが望ましいと書きました。

 本田 確かに、そういう動きは、吉良さんが実現してくれたんですよね。

 吉良 頑張ってきたんです(笑)。一つひとつ息苦しさの原因を突破して、学校に民主主義を取り戻すことが大切です。

 若い世代の働き方の問題もずっと取り上げてきたんですが、苦しい労働を強いられていても、多くの若者が声を上げることをあきらめてしまう現実もあります。声を上げても意味がないと思わされてしまっている。学校で、この校則はおかしいと声をあげて、みんなで変えた、そんな経験が1回でもできたら、自分たちは政治や社会も変えられるんだという実感になると思います。民主主義が根付いた学校にしていくためにも、校則問題は大切だと感じています。

政治参加
参加の場と形をさらに広げたい

意見はわがままと

 吉良 子どもたちの意見表明権をめぐって、先日、国会で取り上げて、本当にびっくりしたんですが、文科省、政府の見解は、校則は子どもの個人の問題ではないから、意見表明権の対象ではないというものなんですね。

 本田 本当ですか? なんだそれは、という感じですね。

 吉良 学校のカリキュラムなどと同列という立場なんです。校則は、髪の色とか、服装とか、まさに個人の問題です。

 子どもの権利条約に基づいて、日本でも2022年に「こども基本法」ができています。その精神に照らして、この見解を改めるべきだと求めたのですが、拒否されました。さもありなんで、こども基本法をめぐる審議の中でも、子どもの権利について、政府側は「なんでもかんでも、子どもの意見、わがままで全部聞いてそれを受け止めろということではない」と答弁しています。

 本田 子どもだけでなく、女性や、例えば生活が苦しい人が何か言っても、わがままとか、勝手なことを言っているという一言でつぶしてしまう。意見を言うのは「わがまま」という議論は、基本的人権がおろそかにされている日本の、底流に流れるものですね。

 吉良 子どもの言うとおりにできなくても、応答責任はありますよね。子どもたちの声なき声も含めて、きちんと聞いて、どうするのか真剣に話し合う。それこそが意見表明権です。

直接の働きかけが

 ー意見表明権という点では、若い世代の政治参加について、本田さんはさまざまな発信をされています。

 本田 先日、ある論考で引用した調査結果があります。1970年代から長期にわたって、日本人の政治参加に対する意識の推移をグラフにしたものです。若い世代で興味深かったのは、一番望ましい政治行動のあり方として、選挙で投票というのはグーッと減ってきていますが、代わりに大きく増えているのが、何か問題が起こったときにその都度、政治家に働きかけ、問題の解決を考えていくというものです。

 吉良 面白いですね。

 本田 若い世代からすると、選挙は数年に一回しかないし、投票したとしても各政治家は政党のなかに組み込まれていて、自分が託したものを実現してくれるかは分からない。政党を通じた間接民主主義は、まどろっこしい、もっと直接的に信頼できる政治家や政党に働きかけたいという感覚が広がっているのかもしれません。そうだとしたら、政治家には、そういう気持ちをぜひ汲み上げてほしいと思うんです。

 なぜかというと、SNSなどのツールを使って、デマだろうが嘘だろうが、とにかく分かりやすく取り上げて、生活が苦しいとか、余裕がないという人たちの気持ちを引きつけてしまう、悪しきポピュリズムのような人たちが、急速に広がっているからです。

投票以外の場でも

 吉良 そこは本当に課題です。責任をもって、財源の裏付けや、政策の全体像を示さないといけない。同時に、まどろっこしい説明では、伝わらない。悩ましいし、さまざまな試みもしていきたいです。

 本田 生活が苦しくても、「社会保障などに頼るのではなく、自分で稼げ」という自己責任論を降り注がれ、それを内面化している人たちが、社会に広がっています。

 私自身、悩ましいのは、ジェンダー平等だとか、公平といった理念を後回しにするつもりはまったくないけれども、そうした人たちにとっては、政治的に正しい理念であっても、どこか遠くにある「きれいごと」として、むしろ嫌悪の対象となるような土壌があります。私にも答えがないのですが、政治家の皆さんには、そういう人たちが、どんな思いで生きているのか、突き放さず汲み取って欲しい。ぜひお願いしたいことです。

 吉良 あきらめず、どう届けていくのか、やっていきたいと思います。政治に直接、声を上げていきたいという若者たちの姿は、私自身も実感します。気候危機とか、さまざまなテーマで声を上げる若い人たちを、政府の審議会や、政策づくりの場に参加させるべきだということも求めてきました。投票にとどまらない若者の政治参加の場を、広げていきたいです。

 本田 よろしくお願いします。

国会
力関係の変化、参院でも実現を

ー開会中(対談時)の臨時国会の様子を吉良さんの方からお願いします。

 吉良 総選挙で与党が過半数割れしたもとで、非常に面白い国会です。

 私が初当選して最初の国会が、2013年の秘密保護法が押し通された臨時国会でした。数の力で深夜国会をやってでも押し通す、そういう国会運営を12年間、見てきたので、どんな法案も予算案も、与党だけでは押し通せないこと自体が、隔世の感があります。

 本田 強行採決なんて、本来はやるべきではないのに、やり続けてきたわけですよね。

 吉良 さらに、焦点となっている選択的夫婦別姓を審議する法務委員会の委員長を、野党が取りました。野党が共同して法案を提出しても、委員会で議論されない状況が続いてきた。それが変わり得る力関係が生まれています。私も一当事者として、ぜひ実現したい。

 本田 お願いします。「待機組」がたくさんいます。ずっとイライラ、ハラハラしてきました。

声をまっすぐ届け

 ー2025年は都議選、参院選の年になります。

 吉良 衆院だけでなく、参院でも数の力関係を変えていく、そして、私たちとしてはぜひ日本共産党の躍進を勝ち取りたいし、私自身も東京選挙区での3期目への挑戦です。

 本田 吉良さんも、あるいは、山添拓さんも含めて、共産党には、私が思っていることを、その通りに言ってくださる、そういう議員さんがたくさんいるので、いつもありがたいと思っています。都議選、参院選でお忙しいでしょうが、ぜひお体を大事にされて、今日、話してくださったような政策の実現に取り組んでほしいと思います。

 吉良 ありがとうございます。教育の問題もそうですし、子どもたち、若い人たちなど、なかなか政治に届きにくい、切り捨てられてしまいがちな声が大切にされる政治の実現のために、12年間、頑張ってきました。一人ひとりの声をまっすぐ政治に届けて、実現できる、その議席を東京で守り抜くために、頑張ります。

3面 2025年都議選 希望湧く4つのチェンジ 共産党 現有19確保、議席増へ挑戦

 2025年は、夏に参院選と共に都議選がたたかわれる12年に1度巡ってくる年です。

 日本共産党は与野党勢力が逆転し、政治の流れを変えた衆院選に続いて、自公が過半数を占める参院での力関係を打開し、「新しい政治のプロセス」をさらに前に進めるために、参院選で東京での比例100万票獲得と東京選挙区(改選6+欠員補充1=任期3年)での吉良よし子議員の3選を目指します。

 都議選では、現有19議席の絶対確保と議席増に挑戦し、4回連続の勝利を目指します。「財界ファースト」の小池百合子都政の転換と、それを支える自民、公明、都民ファーストへの審判を訴えます。

 異常な物価高は都民の暮らし、営業を直撃しています。しかし、小池百合子知事は昨年12月議会の所信表明で物価高に一言も触れず、補正予算も組みませんでした。一方、プロジェクションマッピングや巨大噴水の整備、神宮外苑再開発に象徴される街壊しなど、「財界ファースト」による都政の歪みは大きくなるばかりです。

 これに対し、日本共産党都議団は都政を根本から変える「4つのチェンジ」を提起。昨年12月議会では、1人10万円で1社あたり200万円を支給する「中小企業賃上げ支援奨励金」創設やシルバーパスの高額パスをなくし一律1000円化、今後10年間で10万戸の都営住宅増設、子育て世帯や高齢者、シングル女性などへの家賃補助など、物価高騰対策・暮らし支援を正面に掲げ、希望の湧く具体的な提案で議会論戦に挑んでいます。

 実際に都政を動かし、学校給食費の無償化のための補助拡充や都立大学の学費、高校授業料の無償化など、都民と力を合わせて実現しています。共産党の現有19議席は、国会では100議席に匹敵し、都民の暮らしと営業を応援する大きな力になっています。都議選で共産党が伸びるかどうかは、都民の暮らしに直結するとして、勝利に向けて全力をあげています。

4面 受賞を運動の継承の力に ノーベル平和賞 授賞式に出席 東友会代表理事・家島昌志さん

 核兵器の廃絶を長年、訴えてきた日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が2024年のノーベル平和賞を受賞し、12月10日にノルウェーの首都オスロで授賞式が開かれました。授賞式に被団協代表団の一人として出席した、東京の被爆者団体「東友会」の代表理事、家島昌志さんに聞きました。

東友会代表理事 家島昌志さん

 ーオスロはどんな印象でしたか。

 町中がクリスマスムードで、ノーベル平和賞の歓迎の旗や、被団協のシンボルである折り鶴のマークがあちこちに飾られていて、ノーベル平和賞のお祝い一色でした。

 日本でも多くの方に見ていただいたように、授賞式では被団協の田中熙巳(てるみ)代表委員が力強くスピーチし、大きな感動を呼びました。また、ノルウェー・ノーベル委員会の委員長のスピーチも、被団協の活動が核兵器をタブーとするうえで、大きな功績を果たしたと評価するもので、感動を持って聞きました。

 代表委員3人は、世界各国メディアのインタビューや国王夫妻への謁見、歓迎パーティーなどに飛び回りました。私たち代表団も、次々と行事や日程があり、平和を願ってオスロで開かれた「たいまつパレード」も見る時間がなくて、食事もほとんどコンビニや屋台で買って済ませたほどです。ペットボトルの水一本が600円もして、物価の高さには驚かされました。

 ーノーベル平和センターは、オスロで1年間、被団協をテーマにした展示会を開くそうですね。

 フランスの写真家の方が、港区の芝大門に来て、私たち被爆者の写真を撮ってくれました。それがパネルになっていて、展示されていました。怒りの表情と立像で、オープンの式典に招かれて、みんなで「どの人の顔が一番、怒っているかな」などと語り合いました。

 被爆者が亡くなった場所などを書いた木の板を墓標に見立てて並べた展示や、広島や長崎の若者たちの写真もあり、過去、現在、未来をテーマにした展示だそうです。1年間、世界中の多くの人にみてほしいと思います。

国は犠牲を補償せず

 ー受賞を振り返って感じることは。

 核兵器廃絶関連の受賞は、2017年のICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)で最後だと思っていたので、今年のノーベル平和賞が与えられるとはまったく予想していませんでした。受賞が決まった日も、ある会合に出ていたら、友人から「ニュースを見ていないのか」と電話が来て、驚いたくらいです。

 受賞は、故人も含めた多くの先人が、差別的な世間の目にも耐えながら、核兵器の非人道性を訴えてきたことが評価されたものです。受賞の喜び以上に、これを力にどう運動を広げるか、覚悟を持たなくてはと感じます。

 被団協の活動は、被爆者への国家補償と、核兵器廃絶が二つの大きな柱です。

 日本の戦後補償は、軍人軍属が対象で、被爆者や空襲犠牲者など一般市民は除外されてきました。現在の支援も、放射線被害に対する社会保障でしかありません。田中代表委員が、授賞式で二度にわたって繰り返したように、日本政府は原爆の犠牲者に国家補償をしていないのです。

 核兵器廃絶をめぐっても、日本政府は、アメリカの核の傘に依存し、核兵器禁止条約に背を向け続けています。戦争被爆国として、積極的に条約に参加して、他国を説得すべきです。

 ー2025年は、戦後80年、被爆80年です。

 私たちも、他団体と連携した広島、長崎への旅や、原爆展など80年事業に取り組みたいと準備を進めています。

 私たち被爆者はいずれ、いなくなります。被爆二世や、若い人たちにどう核兵器廃絶の運動を継承していくか、この受賞を、草の根の運動を広げる機会にしたいと決意しています。

5面 生活保護 物価高騰に見合う増額を 守る会が座り込みと要請

 全国生活と健康を守る会連合会(守る会)は12月18、19の両日、「生活保護費の物価に見合う引き上げ」を求めて、首相官邸前での座り込みをはじめ、国会議員や厚生労働省への要請行動を展開しました。

 18日の座り込みでは都内の守る会会員がマイクを握り、「何もかも値上がりしている。おせちまでとは言わないが、かまぼこでさえ買えない。ささやかでもお正月気分を味わいたいというのは、わがままでしょうか」と訴えていました。日本共産党の山添拓、倉林明子両参院議員が激励に駆けつけました。

 国会議員要請行動では都内の守る会は東京選出の議員らを訪問。自民党の松島みどり(14区)、福田かおる(18区)両衆院議員は面会自体を拒否。石原宏高衆院議員(3区)の秘書は「こういうことは他の先生に頑張ってもらって」と言うなど、庶民の生活には目を向けない姿勢が明らかになりました。ある参加者は「自分たちは裏金をもらって生活に困ってないから、感覚がマヒしてる」と憤りました。

 19日は座り込みの後、「生活保護基準の物価高騰に見合う引き上げること」を求める請願署名を、厚労省の伊原和人事務次官に提出。この日は9600人分余りで、合計で1万人分を超えました。

 荒川区の会員は「寒くても湯船につかると費用がかかるので、2日に1度のシャワーで我慢している。1日3度の食事が取れない人もいる。親族の葬儀にもいけなかった。地域の守る会会員は閉じこもりになり、孤独死した」と現状を訴えて改善を求めました。

 守る会では「月500円が増額されると報道されているが、物価高騰に見合わず実質的な保護費の削減だ」と主張。生活保護基準は就学援助制度や障害児者の手当てなど47の制度や、最低賃金算定の基礎となっていることから、生活保護利用者のみの問題ではないとして早急な対応を求めています。

8面 人を変えるボクシングの力 負けに負けず、挑み続ける 日本プロボクシング協会 袴田巌支援

 子どもの頃、漫画「あしたのジョー」に影響を受けボクサーを志した新田にった渉世しょうせい少年は18年後に東洋太平洋チャンピオンの座を勝ち取り、「国立大卒初の王者」と話題になりました。その後、渡米し、会社員を経てボクシングジムを開設。日本プロボクシング協会の役員として尽力する中で、袴田事件(ことば)の被告人とされた元プロボクサーの袴田巌さん(88)を支援する袴田巌はかまだいわお支援委員会の委員長を担ってきました。支援に携わって18年となる2024年9月、努力は実り無罪判決を勝ち取りました。支援委員会の活動がWBC(世界ボクシング評議会)で認められ12月10日、ドイツで開かれた総会で表彰され、帰国したばかりの新田さんにボクシングへの思いを取材しました。

日本プロボクシング協会 袴田巌支援委員長
新田 渉世さん

 ー2024年を振り返って印象深いことは。

 新田 袴田さんの再審決定、無罪確定です。再審開始は針の穴にラクダを通すと形容されるくらい難しいのに実現しました。まだ、その重みを実感しきれていないんじゃないかと思っています。

 一生懸命たたかって良い結果が出たことで、本当に良かったという気持ちが一番です。難しいところもありましたが、大変な時にも協力していただける方がいて、運動が大きくなり、賛同も増えていきました。結果的にボクシング界一丸となってアピールできたと思います。

 明日、明後日、来週、来月という思いでやってきました。だんだん甘いもんじゃないとわかってきましたし、何度も打ちのめされてくじけそうになりました。2008年に協会で後楽園でイベントを開催して、世界チャンピオンが20人くらい集まって一つになってきた時に、最高裁で再審請求が棄却された時の挫折感は何と言ってよいか。

 支援委員会は4人ですが熱いパワーで真部豊さん、松岡修さん、本田秀伸さんが参加してくれたから、一緒に頑張ってこられた大きな理由のひとつです。

 それと巌さんのお姉さんのひで子さん(91)。何度も倒されても、また立ち上がるボクサーよりボクサースピリットがあります。

 支援者が勇気づけなくてはいけない立場なのに、笑って悲しい顔を見せません。ひで子さんに励まされました。

互いに敬愛と感謝

 ー川崎市教育委員会のいじめ・暴力追放アドバイザーなどの社会活動にも取り組まれていますね。

 新田 「ボクシングには人を変える力がある」と感じて、場を作りたいと思ったことが、ボクシングジムをやる最初の動機でした。世界チャンピオンを育てるだけではなくて、色々な人が自分を取り戻したりする場であることも目的だったんです。

 ー社会活動も含めてボクシングのイメージは相当変わってきたと思います。

 新田 ボクシングはただ殴っているのではありません。井上尚弥選手(アジア人初、史上2人目の2階級4団体統一王者)選手などは、将棋の藤井聡太さんに匹敵する、もしくはそれ以上、次の次の次の手まで読んで効果的にたたかっています。ものすごい量の反復練習をしています。

 暴力的だったり、反社会的なイメージがまだあるかもしれませんが、サッカーや野球と同じようにルールの上でたたかうスポーツです。競技特性として、実際に打つし打たれるので一番、人の痛みを知ることができます。

 厳しいトレーニングと減量を乗り越えてこないとリングにさえ立つこともできない。試合後にみんなハグするのを見てわかる通り、お互いに敬愛や感謝があるんです。スポーツ競技としてのパフォーマンスだけで見がちですが、例えば走り高跳びでも、その背景にあるものを知ると知らないでは見え方が全然違ってきますよね。

地域と平和に思い

 ー新しい年の目標はいかがでしょう。

 新田 本業にまい進しなくてはと思っています。地域のためにも、「このボクシングジムにチャンピオンがいる」としなくちゃいけない。

 それと大学院にいっているので修士論文の追い込みです。これまでのボクシングに関することの研究、ライフワークをまとめていますが容易でない。さびさびの脳みそを磨きつつ、全部磨ききっても厳しい強敵ではあるんですよ。できれば博士課程にも進みたいと思っています。

 強敵を倒すといっても倒されてばっかりです。ただ、負けを知って挑むことと、負けを知らずに勝ち続けることでは違う気がします。「負けに負けない」ということは無敵ですから。

 ボクシングは平和を実現する力がある競技と思っています。平和であると思っていたはずの21世紀が、また戦争に突入してしまいました。

 ボクシングは、たたかいの競技ゆえ、相手の痛みがわかる。何よりもルールを重んじている。

 1967年に世界ヘビー級王者のモハメドアリがベトナム戦争の徴兵を拒否して有罪判決をうけて、3年7カ月間ライセンスをはく奪されました。アリは記者会見で、「自分にはベトナム人を殺す理由がない。正々堂々とボクシングでたたかっている。でも戦争は関係ない人を殺す」と言っています。戦争(暴力)とボクシングは違うということを説いているわけです。世界を救う言葉のひとつだし、ボクシングにはその可能性があると思っているんです。

 わずかかもしれないけれど可能性があれば携わりたいです。

新田渉世(にったしょうせい) 1967年生まれ。横浜国立大2年生時にプロデビューし、1996年10月に東洋太平洋バンタム級王座獲得。渡米、会社員を経て現在、川崎新田ボクシングジム会長、日本プロボクシング協会前理事。著書に「リングが教室。」(ポプラ社)

袴田事件 1966年6月30日に静岡県清水市(現静岡市)の味噌製造会社の専務宅の火災跡から一家4人の遺体がされ、2カ月後に同社社員の袴田巌氏(当時30歳)が強盗殺人・放火の容疑で逮捕された。袴田氏は犯行を否認するも一転して自白。公判では一貫して無罪を主張したが、死刑が確定した。第一次、第二次の再審請求を経て2014年3月、再審開始が決定。24年9月に無罪が言い渡され、10月に確定

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