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有料WEB紙面版 2024年6月9日・16日合併号
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【1面】
- 都知事選7月7日投票 横行する公約破り都民無視 小池都政 数字で見る「7つのゼロ」
- 小池知事「反自民」」見る影なし 共産党 米倉都議が代表質問
- 「あたたかい東京一緒に」 蓮舫氏 野党各派を回りあいさつ
- コラム・一分
【2面】
- 「国に追従」判決に抗議 年金訴訟 8事案が最高裁で棄却
- 労働者の声に向き合え 争議解決求め支援総行動
- 介護の安心奪わないで 北区 報酬引き下げで影響調査
- 朝鮮学校 補助金一刻も早く復活を 北区で都民集会
- 【連載】「砂時計」*届かない地球の叫び
- フラッシュ@T
【3面】
- 人間の限界に迫る業務量が 航空管制官の働き方 業務増えても増員なし
- 晴海選手村訴訟 正す会が集会「引き続き監視を」
- 卒業生がつどい、学ぶ場へ 国際福祉専門学校新守る会を結成
- アジアンドキュメンタリーズ映画祭
- 【連載コラム】暴走する都市開発⑧ 今こそ、住民主権を
- 日本共産党委員長 田村智子の国政レポート 清々しい共闘で都政を変えよう
- 池上保子のかんたん料理 No.193
- まちがいさがし「ポカポ家族」 とうきょうクロスワード 詰碁・詰将棋 問題と解答
【4面】
- 【連載】街角の小さな旅㊻ 野球殿堂博物館と小石川 野球関係者の功績、歴史と豊かな緑
- 【連載】シネマの時間*『関心領域』 隣り合う収容所と平和な家庭
- 【連載】とうきょうの鳥たち ➆ 街の鳥へ変身・イソヒヨドリ
- 【新連載】「私の一期一会 能登編」2 真夏の七尾湾
- みんなの広場
- (漫画)ママはminminギャルママ(395)
◆テキスト版◆
以下に、各面のトップ記事などを一部、テキスト版で公開しています。
1面 都知事選7月7日投票 横行する公約破り都民無視 小池都政 数字で見る「7つのゼロ」
都知事選(6月20日告示、7月7日投票)への立候補を表明した蓮舫参院議員は、出馬会見で「小池知事の7つのゼロの公約はどこに行ったのでしょうか。いまゼロの公約は、知事から聞こえない」と語りました。都知事選は8年間の小池都政を問う場でもあります。7つのゼロをはじめ、2016年の一期目の都知事選で小池知事が掲げた公約を検証します。
「『都民ファースト』で推し進める東京大改革の先にこそ、明るい未来はひらかれる」―5月29日、都知事選前最後となる都議会の所信表明で、小池知事は自身の都政の実績をこう誇りました。
「都民が決める。都民と進める。東京大改革宣言」は、16年都知事選で知事が掲げたメーンのスローガンです。
実際の小池都政は、「都民が決める」には程遠い密室政治と都民無視の政策が横行しました。
存続を求める広範な声が広がった築地市場(中央区)をめぐり、小池氏は知事選で「移転はいったん立ち止まる」と語り、17年6月には「築地は守る」と宣言しました。
「守る」はずだった築地市場は18年10月に閉鎖。現在は広大な更地になり、大型ビルやスタジアムが入る大規模再開発が予定されています。

神宮外苑(港区、新宿区)の再開発も、都民無視の都政の象徴です。ネット署名は23万人を超え、音楽家の坂本龍一さんが亡くなる直前に小池知事に手紙を送ったことをはじめ、幅広い文化人も反対の声をあげています。それでも都は手続きを「適正に進めていく」と強行の構えです。
達成見込みなし
小池知事が16年都知事選で具体策として掲げたのが「7つのゼロ」でした(表)。7つの政策はほぼすべて、達成の見込みも立っていません。

筆頭に掲げた待機児童ゼロをめぐって知事は「待機児童はほぼ解消させた」と語っています。
実際は、国が待機児童の数に数えない、認可保育園等を希望しても入れなかった「隠れ待機児童」を含めると、20年で2万556人、23年も1万4083人に及びます。この間、日本共産党都議団の論戦や、都民の運動で、都有地を活用した認可保育園の設置が進んでいます。希望する人がいつでも質の高い認可保育園に入れるよう、さらに整備を進めることが求められています。
小池知事「肝煎り」の都道電柱ゼロは、23年度末の整備率で46%。19年度末の42%から4ポイント増と、達成には程遠い進展です。満員電車ゼロは、混雑率は改善したものの、コロナ禍で人の移動が制限されたことの影響です。
小池知事が達成したと誇るペット殺処分ゼロも、病気やケガなどでの致死処分のケースが年間に200件ほど除外されています。
介護離職は倍増
ゼロを目指すどころか、指標が悪化したり、新たな課題が発生している分野もあります。
多摩格差ゼロをめぐっては、都議会での小池知事の「多摩格差」という言葉を含んだ発言自体が、2017年9月に池川友一都議(日本共産党)の質問に答えて以降、今年3月の第一回定例議会まで一度もありません。
保健所の設置数や、子ども医療費無料化、補聴器購入補助など、さまざまな「多摩格差」が残されています。また、学校給食費をめぐっては、都が今年度から始めた区市町村への財政支援が2分の1補助にとどまったため、23区は全区が無償化したのに、多摩地域では無償化できない自治体が多く残る、新たな「格差」が生まれています。
残業ゼロでは、都庁本庁職員の月平均残業時間は18年度の22.3時間から、22年度26.5時間に増加。介護離職ゼロでは、国の調査(就業構造基本調査)で、都内で介護や看護を理由に1年以内に離職した人の数は、17年度調査で7800人、22年調査で1万4200人と、ほぼ倍増しています。
黒塗り、白塗りが
小池知事は16年都知事選で、都議会自民党と対立し、「都庁はブラックボックス」と批判。透明化を進めるため「情報公開は一丁目一番地」と位置づけました。
しかし、実際は自身が「のり弁」と批判していた、文書の内容を一切公開せず、真っ黒塗りにした情報開示が復活。「黒塗り」批判を意識したのか、非開示の場所を線で囲み、白く塗りつぶす「白塗り」と呼ばれる方法も横行しています。
小池都政は自身の公約を投げ捨て、都民の暮らしをかえりみない自民党政治への回帰を加速させています。
2面 「国に追従」判決に抗議 年金訴訟 8事案が最高裁で棄却
国が2013年から15年にかけて一律2.5%の年金減額を定めたのは憲法25条(生存権)、29条(財産権)、98条2項(社会権規約)に違反するとして取消を求めた年金引き下げ違憲訴訟で、最高裁判所第二小法廷(尾島明裁判長)は5月31日、東京、山梨、奈良、宮城・秋田、福岡・佐賀、岩手、鹿児島、長崎の8事案に対し、上告を棄却する判決を言い渡しました。昨年12月15日の兵庫事案に続く、不当判決です。

第二小法廷は、6月3日、7日の同時刻に、係属する13事案についても判決の期日を指定。3日間で21事案の判決をまとめて言い渡す予定です。原告と弁護団は「異常な手法」と批判。「一つひとつの事件について、原告らの言い分を真摯に検討したとは到底いえない」として、同日、抗議声明を出しました。
同裁判は、2012年に成立した年金制度の「改正法」に基づく「特例水準(物価スライド特例措置による年金額の据え置き)の解消」を理由に、国が年金減額を決定したことを受けて行ったもの。12万6642人の全国年金者組合員による「不服審査請求」を経て、15年に44都道府県の組合員ら5297人(東京は828人)が国を相手取り、39の地方裁判所に一斉提訴しました。
原告らはこの間、年金支給額を抑制する「マクロ経済スライド」の廃止や、「最低保障年金制度」の実現を求め、法廷で闘争。全国で181人の原告が年金生活者の過酷な実態を法廷で陳述する中で、特に女性の構造的低年金の告発はマスコミに注目され、社会問題に発展するなど、運動の前進につながっています。
司法の劣化に苦言
閉廷後の報告集会で、弁護団が判決内容を説明。3ページの判決文には兵庫事案の判決が引用され、本件とは事案が異なる広範な立法裁量を認めた1982年の堀木訴訟最高裁大法廷判決を踏襲。「世代間の公平」や「年金制度の持続可能性を確保する」という国の主張をうのみにして、「憲法25条、29条に違反するものとはいえない」と、裁判官全員一致で判断しています。
開廷後の判決言い渡し前に発言の許可を得て、最高裁の乱暴な一括判決に抗議した全国弁護団の共同代表を務める加藤健次弁護士は、「非常に手抜きの端折った判決」と批判。東京原告団副団長の田端二三男氏は、「年金者組合東京都本部として、今後も年金制度をより良いものにするため頑張っていく」と決意を述べました。
同日、記者会見も実施。加藤弁護士は、兵庫事案判決の三浦守裁判官による補足意見「このような年金額の給付のみでは、他に収入や資産等の少ない者の生活の安定を図ることは困難であることは否定できない」との指摘に言及。「今の年金生活では暮らせない現状、年金減額でよりひどくなる状況を訴えてきた一つの到達点」であり、「裁判をやった意義は十分にあった。これからがむしろ本番。引き続き、年金の改革を求めていく」と語りました。
小野寺義象弁護士は、「司法の劣化を感じる内容」と苦言。全国年金者組合の杉澤隆宣中央執行委員長は、「果敢な闘いを続けてきたことを、年金者組合の一員として誇らしく思っている」と、原告らを勇気づけました。
抗議声明では、残された事案について引き続き大法廷回付と違憲判断を求めて取り組みを続け、誰もが安心して生活ができる公的年金制度の確立を求めて闘う決意を表明しています。
3面 人間の限界に迫る業務量が 航空管制官の働き方 業務増えても増員なし
羽田空港での1月2日のJAL機と海上保安機の衝突炎上事故に始まり、5月24日には同空港でJAL機同士の接触事故、5月13日には福岡空港でJAL機が誘導路で停止線を越え滑走路に接近したために、滑走路を走行中のジェイエア機が航空管制官の指示で急ブレーキをかけて離陸を中止しています。ANA機でも2月1日に大阪空港で同社の機体の翼の先端同士が接触。4月24日には函館空港で着陸時にオイルを噴射しながら滑走路上で停止しました。トラブルにつながりかねない事象が相次ぐ中、事故・トラブルを防ぐために重要なキーパーソンである航空管制官の働き方について聞きました。

羽田空港は世界で3本の指に入る混雑空港で、2分間隔で離発着が行われます。都心ルートの解禁で羽田空港に飛来する航空機は1.5倍になる一方で「航空管制官の人数は過去20年間2000人ほどで、ほとんど横ばいです。業務量が非常に増加し、過重労働の傾向にある」と告発するのは、管制の現場で多くの経験を積んできた国土交通労働組合の佐藤比呂喜・副委員長です。
JAL機と海保機の衝突炎上事故を契機に斉藤鉄夫国交相は、「羽田空港において航空管制官における監視強化として、滑走路への誤侵入を防ぐ飛行場面レーダーを常時監視する要員を配置。成田、中部、関西、大阪、福岡、那覇にも順次配置する」と公表。これまでの組合の要求で複数の目でヒューマンエラーを防ぐ監視席が認められつつあるものの、その配分は十分ではなく、羽田空港での現状は同時運用する3本の滑走路を1人で注視するという状況です。
これについて佐藤氏は「新規の業務が増えたのに新規増員がなく、内部の役割分担の調整で実施されているため、より業務が過重になり疲労管理の面から問題です。また疲労の蓄積はストレスにもなり、集中力を欠く危険性が懸念されます」と指摘します。実際、羽田空港では夜勤から日勤への連続勤務などが生じているといいます。
同じく航空管制官の石井直人・書記次長は「管制官は国際的な安全基準に基づき疲労管理を行うようシステム化されています。しかし、飲水やトイレなどの生理的な現象での離席時間を休憩時間に換算しないと基準を満たせないほど人員がひっ迫しています。当然、1人当たりの取り扱い機数が増加しています」と深刻な実態を告発します。
5月13日の参院予算委における日本共産党の山添拓参院議員の質問で「2019年で38人だった欠員が、2024年には91人に拡大している」と明らかになり、過酷な勤務体制の中で離職者の増加や退職者不補充で航空管制官に欠員が生じていることが浮き彫りになりました。
人員の余裕こそ
航空事故の際、国際的には個人の責任を問うのではなく、「再発防止」に軸を置き徹底的な原因追及が行われます。しかし、日本では事故調査委員会の報告を刑事裁判に流用し、個人の責任が追及される異常な状況に置かれています。
佐藤氏は「1回のヒューマンエラーで罪人にされてしまうのであれば、事故の防止につながらない。さらに安全を担保するための疲労回復の環境やメンタルケアの体制がない」と指摘。「判断力が担保される労働環境の確保は急務です。現在、航空管制官は男性が6割に対し、女性が4割です。育児休暇の取得などを考慮すると人員の余裕が必要です。今の航空の安全は個人の犠牲で保たれています」と強調します。
石井氏は「航空管制官は空港ごとの資格制度のため、別の空港に異動すると資格取得から始まり2年で1人前になります。今は人員不足のため異動までの期間が長くなり10年を超えるという状況です。これではキャリアアップやワークアンドライフバランスが図れないために退職者が増えています」と指摘します。
このような状態の元凶は国家公務員の定員合理化計画です。必要な人員を手当てし充足させるのではなく、定員削減目標に沿った人員数で配置する状況が生まれているのです。
羽田空港のさらなる増便を目論む斉藤国交相は、「外部有識者の議論をふまえ、体制強化の必要性を検討する」と他人事のような答弁で、安全に背を向けています。












