2月22日に多喜二祭 作家 柳広司さんがメッセージ〈2026年2月8日号〉

 第38回「杉並・中野・渋谷多喜二祭」が2月22日、杉並区の座・高円寺2で開かれます(午後1時半開会、問合せ03―5382―3177)。

 今年は、文芸評論家の楜沢健氏と、多喜二が登場する小説『アンブレイカブル』を舞台化した東京芸術座の演出家、杉本孝司氏が講演します。

 小説の原作者の柳さんは、『ジョーカー・ゲーム』などの著書があり、ガザ虐殺に抗議するスタンディングをイスラエル大使館前で続けたことでも知られています。柳さんから、多喜二祭実行委員会に寄せられたメッセージを紹介します。

◇

柳広司さん 撮影・川口宗道

 小林多喜二は優れた小説家でした。目の前の現実が本当はどう見えるのか。どうすれば、見ているままを書くことができるか。彼は懸命に模索し、勉強を続け、柔軟な発想と思い切ったアイデアで、それまで誰も見たことのない小説を幾つも書き上げました。

 家族思いの優しい若者だった小林多喜二が特別高等警察に逮捕され、取り調べの最中に虐殺されたのは、わずか29歳の時でした。小説家としても、人としても、これからという年齢です。周囲も、本人も、さぞや無念だったことでしょう。

 小林多喜二を殺した治安維持法は1945年に廃止されましたが、現在の政権与党は「スパイ防止法案」と名前を変えて国会提出を目論んでいるとの報道です。漏れ聞こえてくる中身は、「国体」が「国益」に変わっただけで、まさに改正治安維持法そのものです。

 多喜二の名にかけて、治安維持法の亡霊が現代に復活する事態を何としても阻止しましょう。それが多喜二のメッセージを受け取った私たちが今やるべきことだと思います。

柳広司

東京民報2026年2月8日号より

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