「病院再開は命の課題」多摩市 厚生荘病院閉鎖1年〈2022年11月13日号〉

 多摩市内で在宅介護が厳しい高齢者や、生活保護を利用する人を受け入れ支えてきた一般財団法人愛生会 厚生荘病院(湖山泰成理事長、243床)が閉鎖され、まもなく1年が経過しようとしています。地域医療の中核を担ってきた同病院がなくなった今、住民は困っています。

閉鎖後にバリケードで入口がふさがれた厚生荘病院、労働組合事務所にも立ち入りができない状態に=多摩市

建て替え計画は白紙

 同病院は戸建ての新興住宅やマンションが立ち並ぶ地に近接。約80年の歴史を有し高齢者療養病床だけでなく〝病後児保育〟も併設され、リハビリ科はスポーツでケガをした若者も受診するなど、子どもから高齢者までを対象に地域を支える役割を担ってきました。

 ところが、2021年の大晦日に建て替えを理由に閉鎖。病院の存続を求めていた職員らは解雇されました。現在は事実上の休院状態で、建て替え工事計画などは許認可権限を持つ東京都に示されておらず、解体工事も着手されていません。

 昨年7月末の突然の閉鎖決定公表に地域住民は「厚生荘病院の働く人たちと医療を守る会」(守る会)を結成。短期間ながら、病院の存続を求めて2337人分の陳情署名を集めて、昨年9月の多摩市議会定例会に提出しましたが、日本共産党と立憲民主党系会派の議員以外の反対により廃案。阿部裕行市長も「建て替えだから問題ない。労使問題には踏み込まない」との姿勢です。

 閉鎖公表からのわずかな時間で、職員は入院患者の転院先探しに奔走しました。同病院労働組合の吉田千代執行委員長は「寝たきりの方が『自分はどうなるのか』と不安気な表情を見せた。こんな思いにさせて申し訳ない」と涙をにじませます。

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