ジェンダー平等 男女ともに幸せに アイスランド大使が講演〈2023年6月4日号〉

 各国の男女格差を比較する「ジェンダーギャップ指数」で13年連続1位のアイスランドから、ジェンダー平等の取り組みを学ぼうと、日本共産党都委員会は5月28日、公開セミナーを開きました。「世界で一番ジェンダー平等の国―アイスランド大使に聞く」と題したもので、同都委員会のジェンダー平等委員会が開く連続公開セミナーの4回目です。

(左から)司会の池川友一都議、吉良氏、ヨハネソン大使、司会の米倉春奈都議=5月28日、渋谷区

 ジェンダーギャップ指数は、世界経済フォーラムがまとめているもので、日本の最新の順位(2022年)は116位と大きく遅れています。

 アイスランドの駐日大使ステファン・ヨハネソン氏が、同国の取り組み(別項=注目集める“世界一位”)について講演した後、吉良よし子参院議員が会場から寄せられた質問などをもとにインタビューしました。

 大使は、同国でジェンダー平等が進む出発点となった出来事として、1975年の女性たちのストライキ「女性の休日」を紹介しました。同年10月24日、全国の女性の90%が、男女平等を訴えて職場や家庭を離れました。多くの企業や家庭が機能不全に陥ったことで、女性の担う役割の重要性を社会が認識するきっかけになりました。

 1980年には、アイスランドに、世界で初めて民主的に選出された女性大統領ヴィグディス・フィンボガドッティル氏が誕生します。大使は「16年にわたって大統領を務めた同氏が、女性たち、少女たちのロールモデルとなり、人々の意識や考え方を大きく変えた」と指摘しました。

 大使は、アイスランドでのジェンダー平等を進める政策として、①充実した児童福祉②共有可能な育児休暇③上場企業役員の男女比率(ジェンダークォータ制)④男女同一賃金法の制定―を説明しました。

 児童福祉については、子どもが生まれると保育所への申請ができ、9カ月が過ぎると待機者リストに登録できると説明。2歳児の95%が保育園に入園可能で、費用は85%を自治体が負担するといいます。

 共有可能な育児休暇は、男女ともに取れる6カ月ずつの育休のほかに、夫婦二人で分け合って好きな割合で取れる6週間分の育休がある制度です。

 大使は、ジェンダー平等が経済的な面でも大きなメリットがあることを強調しました。2008年のリーマンショックの時、アイスランドでは主要な銀行が4行も危機に陥ったといいます。その時に指摘されたのが、経営陣の中心が男性ばかりで、多様な観点からの意思決定ができず、無謀で無責任な経営に陥っていたことでした。

 こうしたことから、上場企業の役員は、男性、女性ともに4割以上いないといけないことを定め、比率が守られていない場合は罰金を科される制度が作られました。

経済面でも効果が

講演するヨハネソン大使

 企画の後半は、吉良氏が会場から寄せられた質問も交えて、大使にインタビューしました。

 「1975年に9割もの女性たちが立ち上がった背景にあったものは?」との質問に大使は、「60年代から70年代に高等教育を受ける女性が増えたほか、60年代から(女性の権利向上を求める)フェミニスト運動の盛り上がりがあった。そうした地道な取り組みが背景にあって、もっと男女平等な社会をつくるべきだという認識が社会に広がっていった」と語りました。

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