カテゴリー:書評
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【読書 今月の本棚と話題】 データで示す困難の実像 『就職氷河期世代』 近藤絢子 著〈2025年4月20日号〉
就職氷河期世代とは、90年代半ばから2000年代前半まで、バブル景気が崩壊して就職難だった時代に就職活動をせざるを得なかった世代を指します。その人口は約2千万、日本の人口の6分の1を占めています。 この時期、… -
【読書 今月の本棚と話題】 和解と友情と平和の歌 漫画『幸せなら手をたたこう誕生物語』 西岡由香 作 木村利人 監修〈2025年4月20日号〉
よく歌われている「幸せなら手をたたこう」の素敵な誕生の実話を漫画にしたのがこの本です。 この歌は1959年にスペイン民謡のメロディに木村利人が歌詞をつけて誕生しました。 いのちのことば社 2024年140… -
【読書 今月の本棚と話題】 現実世界教えない日本教育 『フランス人記者、日本の学校に驚く』西村カリン 著 〈2025年4月20日号〉
著者は日本在住20年のフランス人ジャーナリスト。男児2人を日本の学校に通わせている。母親の目とジャーナリストの目で日本の教育について様々に“驚く”が、日本の全ての子どもたちが基礎学力を身に付け巣立ってゆくことを称賛す… -
【書評】絵本が刷り込む戦争美化 『増補版 戦時下の絵本と教育勅語』 山中恒 著〈2025年3月23日号〉
著者は、戦時下の体験を描いたノンフィクション『ボクラ少国民』シリーズなどで知られます。 「はじめに」で、「教育勅語」がどういうものか、自身の子ども時代の体験も交えて解説しています。元旦や紀元節(2月10日)な… -
【書評】お話は生き残り方のレシピ 『おとぎ話はなぜ残酷でハッピーエンドなのか』 ウェルズ恵子 著〈2025年3月23日号〉
人類の大多数が飢餓や病気や戦争におびえていた時代には、この世の暗さが圧倒的で、人は想像で自分の内側に光を探さなければ生きてゆけなかった。だからおとぎ話はあるのだと著者は言います。また、おとぎ話の主人公は圧倒的に女性が… -
【書評】文学が示す時代の刻印 『名作で読む日本近代史』 北村隆志・木村孝・澤田章子 著〈2025年3月23日号〉
本書は明治・大正の文学をつうじ、日本近代史の流れをつかもうとするものです。 明治・大正は、現代の日本社会の基礎を築いた時代でした。そこで作られた文学は、その時代の刻印が様々な形で示されています。その文学を読む… -
読書 今月の本棚と話題*『私の映画談義 昔、観た映画を語る』 木村ようじ 著〈2025年2月16日号〉
人生を語り社会変革を語る 東銀座出版社 2025年1500円+税きむら・ようじ 1936年新宿区生まれ。1959年から20年間、葛飾区職員。1981年から6期24年間、日本共産党都議。著書に『〈評論集〉堀田善衛の… -
読書 今月の本棚と話題*『PATRIOT(パトリオット) プーチンを追い詰めた男 最後の手記』 アレクセイ・ナワリヌイ著 斎藤栄一郎・星薫子訳〈2025年2月16日号〉
正義を貫いた不屈の魂 講談社 2024年3300円(税込)1976年、ロシア・モスクワ州生まれ。ロシアの反体制派リーダー、人権活動家、政治活動家。2024年に死亡 著者のナワリヌイはロシアの反体制派指導者… -
読書 今月の本棚と話題*『ロシア文学の教室』 奈倉有里 著〈2025年2月16日号〉
文学で体験する社会と愛 文藝春秋 2024年1595円(税込)なぐら・ゆり 1982年東京都生まれ。ロシア文学研究者、翻訳者。著書に『夕暮れに夜明けの歌を』『文学キョーダイ!!』など 「戦争のさなかで文学… -
【書評】金権体質変える抜本改革案『自民党”裏金事件” 刑事告発は続く』上脇博之 著〈2024年12月15日号〉
日本機関紙出版センター2024年 1500円+税かみわき・ひろし 1958年生まれ。神戸学院大学法学部教授、「政治資金オンブズマン」代表、公益財団法人「政治資金センター」理事など。憲法運動、市民運動の分野に参加 …